投稿作品4作品
もっと見る-
罪深し、彼、囚われの不死者(イモータル)
永劫を糧に永遠の夢見る
業深し、彼、捕われの不死者
無限を縁(よすが)に刹那を歌う
機械仕掛けの小鳥は
籠の外に世界を知らない
名を与えられず歌い続ける
扉の鍵は失われたまま
甦りのための死
飛翔のための墜落...死なずの小鳥
-
「心がドコにあるのか」
なんて
眉を顰めて皺を刻んで
一大事みたいに
呟いてみたり
「生理学的にはね」
なんて
わかった風にバカにする風に
当たり前みたいに
答えてみたり...アリカ
-
見上げたこの空の上に
本当の青はあるのだろうか
高く積み上げた搭の上に立っても
空はさらに遠ざかるばかり
抱き寄せた腕の中は虚ろ
誰も満たしてはくれない
見上げたこの空の上に
本当の青はあるのだろうか
崩壊には意味があっただろう、けれど
神の怒りである必要はなかった...バベル
-
まず小指
かりこりと 君を喰む
餓えに追われて 君を喰む
皮膚を咬み 噛み破り
舐めあげて 血を啜り
これは口づけ さも愛撫
君を抱けば こつこつと
指に逆らう 硬い骨
やさしい肉の 舌触り
ぬるり滴る 血の温み...喰