noeru

不定型なただ単純な異性愛
から生まれてしまった私は
生体などない卑しい理想
文字だけの父とイメージの母と
数えきれないほどの兄弟姉妹がいます
苦し紛れの混濁
過去のリミッターは
かなり弱々しい　馬鹿のようで
形だけの「幸せな過去」や「トラウマの概念」に
泣き叫び悶え苦しんだ...

[1A]
ブラウン管に意味深な文字を並べて
建前だけの愛の言葉を 鬱ソングに乗せて送るわ
綺麗な恋慕歪ませて 悲劇に向かって進軍開始だ
隣に埋めた思い出を思い出しては泣くの 素敵
絵の中のような恋がしたい 美しく悲しい過去が一番綺麗
[1サビ]
壁一枚を挟んだ距離が 気に喰わなそうな顔が堪らない
ま...

[1A]
気が付けばあの人と 同い年になった今日に
別の人に感謝をしてる 自分に気付かされた
夢のように過ぎゆく日々は 私の世界を置いていくけど
独りぼっち進む方が 寂しいのだと気付いてはくれないな
[1B]
あなたを知れた それだけのことで
今まで生きていてよかったと思える
このまま一生逢えなくて...

[1A]
閉鎖的などこかで 今日もまた一人待っていた
画面の中繰り返される毎日を 憎らしげに見守って
腐った世界の向こう側に
大好きなだれかの面影を夢見て
甘い甘い 夢を見て
[1サビ]
それでもだれかに気付いてほしくて
それでもだれかに愛してほしくて
幼い声が 蹲った頭上から聞こえるの...

[1A]
許せないことがあったんだ
大好きな君に
僕を置いて行ってほしかった
僕を放っておいてほしかった
[1B]
頼れる他人なんて何処にもなくて
誰の顔も同じにしか見えないし
苦しくて寂しくて
一生懸命な自分なんて馬鹿みたいって...

雨が染み込むアスファルト。座り込んで濡れている君は随分小さく見えた。
長い髪が雨で首筋に張り付いて気持ち悪そうだと思った。しかも素足で、手を伸ばすべきかと迷ったがとりあえず彼女の前にしゃがみ込んだ。目が合って、彼女が微笑んだ。
「やっぱりだね。ここに来るって思ってたんだ」
傘入れて、とビニール傘を引...

登場人物
近衛 誠(コノエ マコト)
梓のクラスメイトだった極々普通な青年。17歳。「空色ポジティブ」の主人公。別名「肯定少年」
木屋野 海憂(キヤノ ミユ)
行方不明になった少女。当時16歳。「空色ポジティブ」に登場。別名「消失少女」
レオ
装置の為に造られた人工生命体。本名不明、年齢不詳。「Re...

[1A]
異端者扱い 取扱いにご注意
ワタシに関わるとロクなことないよ
だからこんな狭いとこ詰められて
最後の希望装置にリサイクルされにいくの
[2A]
これがワタシの最期の不幸 不幸病患者のワタシ
幸運なんて遠くの話 ワタシには売ってもくれない
咲けず裂かれて避けられて 重病患者のワタシが悪い
あ...

[1A]
特例登録されたプラグラムの羅列 画面いっぱいの愛情を込めて
1700bitほどの心労くらくらり 夢中で溺れて
発音困難早口言葉噛んだら噛み付く罰ゲーム
鋭い牙爪を立てて毒リンゴに文字化けは嗤う
[1B]
英数字の行進 青い兵隊ダウンロード
夜の街に溶けて消えた キミを探しに銃を構える
ボク...

[1A]
希望も絶望も失望も委ねられ
奇跡を期待されてワタシが生まれた
干乾びた献体と色褪せたココロを組み合わせた
最高に至高なワタシは考える
[1B]
新しい名前と新しい体を与えられて
そんなワタシの役割は装置なんだって
電子音で紡がれてく心臓の音
ワクワク ドキドキ 加速していく...

[1A]
黒髪によく映える真っ赤なリボン
紫の瞳に笑顔がよく似合う
これが一目惚れってやつですか？
絶対諦められないんだ
[1B]
同じ部活で 一緒に帰る放課後
夕暮れの中「幸せだなぁ」なんて
炎天下でふらついた背中
手を繋いで君を支えたんだ...

[1A]
絶望にコーティングされて
呼吸も面倒なほど恐怖して
受け止めきれない憎悪で一杯にして
壊れるくらい嫌ってほしい
黒い絵の具でドロドロにして
なんにも見えなくなるくらい
[1B]
私がいなきゃ生きていけないって
そう思っててほしいから...

[1A]
「死んじゃえばいいよ」なんて
「独りぼっちのワタシ」なんて
キミの拙い煙を追いかけて
辿りついた世界の果て
[1サビ]
キミを愛する権利をください
キミから未来を奪ったワタシに
もしもこの世にカミサマがいるなら
いると思わないけどキミを　どうかシアワセにしてあげてください...