タグ「オリジナル」のついた投稿作品一覧(4)
-
明日世界が終わるというのに静かなもんだ
誰も彼も皆最期の時を過ごしている
店もやっていないし電車も走っていない
車で出かける彼らはどこに行くのだろうか
月の降る夜に僕は君を夢見る
今頃同じ空を見上げてはいないだろうか
君が隣にいればこの大きすぎる月も
一生で一番綺麗に見えるんだろうけどな
月の降る夜
-
電車で座ってごめんなさい
ため息をついてごめんなさい
雨男でごめんなさい
下ばかり見ていてごめんなさい
前を歩いてごめんなさい
日陰にいてごめんなさい
不安げな顔をしていてごめんなさい
才能がなくてごめんなさい
熱を持っててごめんなさい
心臓の音が煩くてごめんなさい...懺悔ばかりの僕らへ
-
床にお弁当 突き飛ばされた階段
転がっていた机 底でしか息ができない
日ごとに痣が増えていることを 母は知りえもしない
ほとんど帰ってこないくせに メモでだけ親のフリして
私が悪いのか 誰かが悪いのか
もう分からなくて とにかく死にたくて
今日も日々は続いて 今日も独り浮いて
走り出して逃げたくて ...落としもの
-
どうやら眠ってしまっていたようだ
夢を見ていた気がするが思い出せない
少し季節外れのセミの声が
妙に頭に残っている
傾き始めた太陽に
肌寒さを目で見るように
リビングに落ちる君の影
僕が僕であるのは君のおかげで
君の視線は遠い宙
まるでここにない何かを想うように...0