九四寺やや

僕の時給は630円
こんなんじゃ君をお嫁にもらえない
ここは田舎だ　物価も安いけど
それでも生活　厳しいものです
優しい君は　「私がなんとかする」って
そうは言うけど　情けないものです
給料の３ヵ月分の指輪はきっとショボくて
それでも君とずっと一緒に居たいんです
僕の時給は630円
いつかきっと社員...

真っ黒づくめのライダースタイル
崩れることない　道はうねる
どこまで行っても藍の空は
次の停車で青く染まる？
回る　ふかす　捻る　アクセル
スピードは変わらずオーバーヒート
君を迎えに　Ride.on Ride.on Ride.on
早い鼓動　エンジン音より　うるさいくらい響いてる
ブレーキは無いよ...

期待するのは何ですか？
「アイシテル」「カワイイネ」「スゴイデスネ」
答えるのは何ですか？
「ワタシモヨ」「ソンナコトハ」「ナイデスヨ」
騙し騙され虚偽現実
０と１しか存在してませんのに
愛し愛され神虚像
君と僕しか存在してませんのに
自己顕示欲　自己愛　自己満足
誰彼構わず引きずり混んでね...

くだらないと吐いた罵声は　いつか自分にぶつかって
差し掛けた光　陰り
憤り　行き止まり
つまらないと投げた匙かな　こちらに飛んできたものは
差し渋り傘　開かなくて　ずぶ濡れです
明るすぎては目が眩むだけ
暗すぎては見えないので
お似合いなのはたぶん白熱球
溶けてなくなりそうなくらいなら
いっそ幕を引...

いらっしゃいませ。彼女は笑う
あぁ久しぶり。会話の終了
彼女はだんまり　おすましごと
リキュールの味などわかりはしない
フルーツが食べたいなんて白々しい　せいぜい林檎みたいに赤く燃えなさい
触れられないなら　内側から　水飴のように溶かしましょう
耳に触れるは知れた台詞
幾度目かの同じ台詞
リキュール...

彼女は泣いた　くだらないって
蹴飛ばしたカボチャ　歪む顔
飴玉ひとつ　ポケットの中に
それが鍵だって知ってたかな？
誘われた　森の中　暗い
手を繋ぐ　夜の海　深い
彼女のための　世界は　近い
トリックはトリート！　イタズラ　ズタズタ　ボロ雑巾
トリートもトリック！　カボチャ　グチャグチャ　ケチャップ...

ウサギが牙剥き　三日月笑う
夜型ワンダーランド　扉を開けて？
トランプ首切り　彼女は笑う
真っ赤なワンダーランド　こちらにおいで？
叫びは 空白 漂い 弾け
抜け出すには　サイゴのヒトリにナリナサイ
月は赤く　彼女は赤く
夢なら覚めてと願いは脆く
夜は黒く　追いて追われて
靴を鳴らしても無駄だった...

君に逢うのを楽しみにしてた
いつまで待っても君は来ない
君の笑顔を楽しみにしてた
いつまで待っても君は来ない
暗い水の中で　温もりに包まれてたはずなのに
いつのまにか不思議の国へ
君は誘われてしまった
早くおいで　僕のアリス
手招きするのは誰ですか？
その世界で　アリスの国で...

ワガママ　気まぐれ　夏天気
私は　いつでも　自由です
捕まえられたら　上出来ね
鈴でも着けて　御覧なさい
伸ばした手　引っ掻いてあげる
傷だらけ　自分で癒しなさい
狩人の目　欺いて　私は逃げ馳せましょう
凛として鈴　鳴る方なんて　誰が行くものですか
捕まえてみて　本当はね　あなたに捕らえられたいの
...

まっすぐ　道　進んだらぶつかった
まがって　道　その先プラスチック
狭い檻の中　揺らぐ世界の中
酸素は足りない　嗚呼息すらままならない
優雅に泳いだつもりでも
いつもプラスチックにぶつかるの
こんな姿の私でも
いつもあなたは愛してくれる
だから出してなんて言わない　それが世界なのだから...

中途半端が嫌いなの　すべて端までいきたいの
欠片遊戯が好きなの　怪我をしたって構わないの
あたしは欠けて　あなたは尖って
凸凹合わせ　気持ちよければイイでしょ？
月は満ち欠け　あたしはイキかけ
満たされないなら必要ないのよ？
旅は道連れ　あなたの言い訳
乱してくれるなら愛をあげるわ！
嗚呼、破片遊具...

それは喜劇　苦い苦い性の香り
それは甘美　甘い甘い蜜の香り
月も隠れる　濡れた夜
衣擦れる音すら誘惑の指
重なれば　ほら　そこからは蜜
心なら　後付けで構わないでしょう？
繋がれたなら　そこからは密
事情なら　見えなくて構わないでしょう？
今夜だけで構わないでしょう？
陽は昇らない　照れた夜...

空が高ければ高いほど
気持ちは跳ねて　水しぶき
小さなプールを出しましょう
そこは小さな　オアシスに
カルキの香り　塩素の香り
濡れた素足　なりふり構わず
入道雲が見ているよ
零れる雫は　水　汗　ビール
肌が焼けても今日は知らない
すべてを忘れて　常夏の庭...