作品一覧
その他
オンガク
それは、すべてゆめでした。 川の向こうには淡い桃色の霧がかかっていた。 水面にふれたとたん静かに碧く染まり沈んでいくそれを、レンはくらげの骨だと言った。 「くらげに骨はないのよ」 「それでもあれは、くらげの骨なんだよ」 ぎりぎりで触れない距離を保って。 背中を向け合って寝転んだまま、視線を合わ...
くらげの骨 -きみ みた ゆめ-