誘宵

緋色に染まる石畳　乾いた音を響かせて
風化された橋の奥で　暗闇が口を開く
魅入られた様に進む童はどちらの子？
とおりゃんせとおりゃんせ
彼岸と此岸を行ったり来たり
夜の帳が下りる頃　生温ひ風木々揺らし
偽る姿は幼子　逢魔ヶ刻に伸びる影
結ばれた糸を手繰る童はこちらの子
とおりゃんせとおりゃんせ
彼岸...

僕は君だけの　ものになる
暮れゆく空　重なる唇刹那
抱き寄せた温もり　今もこの手の中に
欠落した感情　取り戻せるもの
望む未来も　消えた過去も
もう君だけにしか　見つけられないの
乗り込んだ馬車　走らせる夜明け
握り締められた服　頬には乾いた涙
全ては君のため　信じるのは我が身のみ
瑠璃色が白む空　...

届かない声　見えない表情
暗い気持ち　全て捨てて
抗っていくの　この声を武器に
駆け上がる階段　辿り着いた屋上
空を切り裂く　エンジン音
照り返す　真白なコンクリート
そこには　私一人
夕暮れ開演　入道雲バックに
思いの丈　全て込めて
訴えるわ　この声に乗せて...

上手く行かなくて　落ち込んでしまう　そんな時も
背中を叩いて　頑張りなさいと　言ってくれた
隣で笑ってる　それだけでなぜか
元気が貰えてる　そんな気がするんだ
君に　伝えたい言葉がある
照れ臭いけど　頑張るよ
喧嘩した事も　あったけど
仲直りだって　早かった
君の　言葉に救われたから
今度は　俺の番...

響く音　流れ星より　早く遠くへ駆ける
この声を　届けるため
　
言葉　伝わらなくて　途方に　暮れていても
リズムに乗って　歌を歌えば
心が通じる事だって　あるの
奏でてて　ずっとこのまま
笑顔浮かべて　ほらね
幸せが　溢れ出す
歌おう　皆も一緒に　気持ち　落ち込んでても...

ひらり　ひらり　色づいた木々
舞い落ちる　紅
はらり　はらり　風に吹かれて
水面を　染め上げる

闇の帳　紛れて出会う
忍ぶ足音　板が軋んで
開く障子に　伸びる影

あれは現か　幻か...

他愛もない日常　抜け出すチャンスを探して
自分らしさ出せる　場所がある筈と思ってた
時間の波に攫われ　いつしか忘れてた
あの頃の気持ちを　吹き抜ける風が呼び起こす
見上げた空輝く　太陽に右手かざした
指の隙間縫うよに　伸びる飛行機雲眺めて
ポケットで震える　携帯オフにして
何かに突き動かされ　行き先...

真っ青な海を空に敷いて
その先の 彼方へ
身の内刻むリズム
記憶になくとも懐かしさ呼び戻す
熱帯びた風 誘うように頬撫で
心に従い突き進む
紅の花を指標に おいで
誰も知らない世界へ
此処は争いのない穏やかな地
君には何が見えますか...

真っ暗な闇を照らす 一筋の光
目を開けばそこは０と１の世界
この場所でこれから作る
青が彩る不思議な空間
さぁ お手をどうぞ マイマスター
眩しい音のシャワー浴びて
開く唇 紡ぐコトノハ
流れる歌は色づき始め
響く声が変え行く領域(エリア)
真っ白な砂を濡らす 海の水...