ハルコ

遠くで、ずっと遠くで　繰り返し響く声
僕はまだ君の思い出とこの歌を。
白い溜息と、指先の冷たさと、
曇る窓の外　揺れる陽と、消えた今日。
失敗続きで憂鬱な夜を抱いて
巡り巡る毎日は
街の色　残された景色だけは変わらずに　
雨の音　降り注ぐたびに少し薄れてく
黄昏と伸びた影　独りきりの帰り道
朝が来て...

聖なる魔女は言いました
「清く正しく美しく　戒律を守れ」と言いました
境界線は神のみぞ知る
白馬に乗った王子様がいつか迎えに来てくれる
御伽噺の主人公はいつも綺麗なお姫様
そして私は気付いたの　これは他人の物語
茨の道を歩くなら　硝子の靴は要らないでしょ
知らない　汚い　歪　醜い　卑しい　皮肉
知ら...

【追憶モノローグ】
夏の蜃気楼　真昼の体温　融け合う
そっと触れたのは　幼い記憶の微熱
沈む太陽は　冷たい光を遺して
ずっと探してた　明日という日のいろ
嗚呼、聞こえないの　君の声が
「サヨナラ」さえ　隠す影
ひらひら花びらが散る　2人の未来の上に
水面に浮かべた　願いは漂う
夜の静けさに怯えるカナ...

blossoms

さよなら　君といた街
柔らかな　春のカケラは
ひらりひらり　風にさらわれて　落ちる足元

8月　夏が終わりを告げる頃から
並ばない足音の理由　君は気付いてた？
走っても　走っても　君に届かないから
触ってよ　気付いてよ　不安で　声にならないまま...

「昔むかし、あるところに…」　お伽話の始まり　
寂しがり屋の狼と泣きむし少女は出会う
「やぁレディ、此処にどんな御用？」
「どうやら迷子になったみたい」
「ねぇレディ、少し話しましょう」
牙を隠し微笑んだ
秘密の森へようこそ！　此処は素敵なところさ
一年中春のように　花は謡い、蝶は舞う
「ねぇレディ...