林田

孤独な傀儡師
1a.
くるりらくるり　廻り廻る間は
絡繰の宴　酔い狂って
合歓も眠る　子の刻まわれば
静かに　頭首垂れる
「孤独は毒だ」　毒はどくどくと
血を巡り　隈なく冒してく
傀儡の靴　編んだその針で
皮膚を　抉る...

恋風（こいかぜ）
intro.
きみといた夏が終わる　淡く
色をつけた　この恋はまだ　ここに…
1a.
かなしい瞳(め)をして
微笑むひとでした
やわらかな頬(ほほ)　撫(な)でれば
なぜか　せつなくて
1b....

starry shower
1a.
ひとりぼっちで歩く　帰り道
夕暮れ　太陽も仕事終える頃
早送り　流れてく毎日に
いつからか　疲れてる私がいた
1b.
ぽっかり浮かぶ　さみしげな月
そっとひとすじ　走ったライン
1s....

ハイドロガール
1a.
誰もが欲しがる　ミス・ディアマンテ　難攻不落の城塞
解けないパズル　持て余すような　焦れったささえ快感
誰もが手を焼く　ミス・ディアマンテ　贅沢尽くしの晩餐
つれないセリフ　見下すような　視線さえ
1b.
桃の頬に　銀の指
碧の瞳　射落としてみたい
1s....

よみものうた
(台詞(口上)入れても面白いかも)
1a.
ひとつ、開けば、此の世の快楽。
ふたつ、譜面を、爪弾く如く。
みつつ、魅惑の、行間を。
よつつ、いつつと、紐解きて。
1b.
書物、弥栄に、踊りませ。
悦び、哀しみ、教えて賜れ。...

上海恋歌(しゃんはいれんか)
intro.
我愛イ尓　もっと抱きしめてよ　first love
何度だって　教えて
只是イ尓　ずっと愛してるの　my heart
このまま二人　上海恋歌
1a.
しめやかに綻び咲く　冬牡丹の香が
寒空に立ち昇って　淡く解けてく…
1s....

処女夜叉(おとめやしゃ)
a.
白銀の切先が　闇を佩き
呉藍　散り紛ふ
黒鉄の礫さへ　打ち砕き
陽炎　御霊燃え盛る
b.
静けき鼓動よ　導け
天下は　我が手に在り
sabi....

absense.
sabi.
だって寂しいの　苦しいの
愛されてない　気がしてたの
かりそめでも　誰でもいい
わたしに　触れてくれたら
a.
やさしい場所は　わたしをひとりにする
本物が　偽物に　歪んで見えた
腐る視界は　思考を侵してゆく...

astrogazer
a.
星が生まれ　暗闇を燃やし
閃光(ひかり)が弾けて　息づく鼓動を聴く
宇宙(そら)の産声　響き渡れば
鮮やかに咲いた　生命(いのち)の花
b.
繰り返す　幾星霜(いくせいそう)の
歴史を　いま　呼び醒(さ)ませ
sabi....

きまぐれキティ
a.
なんか　なーんにもしたくない
ごろごろ　ふわふわしてたい
空から　お金が落っこちてきて
あたしを　ラクにしてくれたらいいな
b.
そういえば今日は　デートだったっけ…
sabi.
コンビニで　お弁当買って...

創造者の憂鬱 - Creater's melancholy -
a.
震えない電話ならいっそ　いらない捨ててしまいたい
どうせあたしになんてだれも　興味ないんでしょ？　知ってる
b.
白紙の手帳に落ちた　煙草の灰にさえ
「本当、寂しいやつだね」と　嘲笑(わら)われてる気がして
必要とされないことに　...

モノクロ☆シップ
a.
いやはやまったく　不思議なもんでさ
マイナスとマイナス　引き合うんだ
こんな有象無象　味気ない日々の中
溜め息　シンクロ　旅支度
b.
知れば知るほど　深みにハマる
酸いも甘いも　噛み分ける覚悟さ
sabi....

宵待ちロンド
a.
迷宮入りのエブリデイ　サーモグラフ解析
ため息なんて　踊り場で
嘘泣き　ぐずってる
贋物(にせもの)の賛辞が　ぼろぼろに擦り切れて
眠りにつくころは
まるで　道化師
b.
めくりめくる　複写を...

想出花火（おもいではなび）
a.
遠雷　夜凪の川辺
水映えの橋　人の群れ
今日　明日　渡してゆく
時を止める　水面月
b.
ふわり　闇に咲く
ひかり　あかい灯火
そろり　震えるいのち...