茅横

曖昧、愛、舞、哀、迷、無いのが
そうか、そん、なに、悲、しい、ものなら
采配、待っ、てる、憐、れな、勇者に
ならぬようにと、釘を刺す
感情、愛、情、哀、情、どちらが
正誤、決め、られ、捌、きを、受くなら
対照、君、らを、同、等、と数え
恐れないよと、釘を抜く
間 には ジャンルの欠如
ｉの 中 散布...

「鏡音のやつ、俺が警察ってこと忘れてるな！ハーゲンごときに買収される俺だと思うなよ……じゅる」
　口から滴る雫を光らせながら、一人の男が林の中を走っていた。トレードマークのマフラーが、彼の動きに合わせて弾む。
　彼は暫く時間が経ったのち、荒れた林の奥に一つの研究所を見つけた。ここに、彼を呼びつけた人...

見え透いた嘘
疼く心中
綺麗な顔が
歪んでいるよ
最期の予定を聞かせてね
私に予約を入れさせて
大嫌いな表情を並べて
順番に落書きするの
可笑しくて泣きたくなるから
誰にも譲らないわ...

「君は失格です」
資格なんて必要？
「どれも失敗作」
芝居がかった悪意
何が出来れば良いんだろう
誰かの価値観じゃ
自由に動けない
頭の中飛び交う
理想を撃ち抜け
「僕は負け犬じゃない」...

わかってたんだ
君の視覚も死角も
ほらピントがずれてる
こっちを向いてよ
そんな戯れ言
言わないで
聴かないから
あぁあぁあ
感情が当てはまらないんだ
知らないふりしたって...

「僕が僕で 君は君だろ」
証拠なんてここにはない
「息を吐いて 吸っているだろ」
空気なんて見えないもの
例えば 僕が鏡ならば
君の影 僕の写し身 どっちだ
例えば 君が居ないならば
僕の夢 君の幻想 どっちだ
どっちでもいいや。
感情も性格も姿も呪いも...

「干渉しないで」溺れる言葉
咎の背中に爪立てた
紅が世界を包んで
眩しい毒は体内巡る
監視哨には飛距離届かず
唾を吐いて睨み付けた
捨てた銃は無力の証
解決法なんて何処にも無い
「未練だね」誰かが笑う
そうさ、僕は諦めが悪い...

微かに影が映るのは
不完全さを模しているのです
隠れて様子窺うのは
わかってもらいたいからなのです
道端の蛍光灯がまるで
「必要ない」と言っているよう
のけ者にされてしまったと
笑いました
見えないふりした新月の空
本当はとても明るくて...

心に爆弾放り込んで
粉々にしてしまえば
ぐるぐる回ることも無いし
いらいら気立つことも無いよ
自重して自嘲して
押し殺した 本音
もうね、嫌になっちゃったんだー
自尊して生存する
ありふれた概念
がね、嫌いになっちゃったんだー...

「こんなものいらない」と
蹴って叩いて壊した
アニミズムを否定した僕は
壊れたもの[彼]から目を逸らした
ばらばらな積み木だけが
残るなんて何だか虚しいな
高く高く 積み上げた
でも背丈が 足りないよ
リアリズムを教わった僕は
半端なもの[彼]を見下ろしていた...

喋りたい 喋れない
人は悪口(ことば)発して
意見(ことば)欲せず
見えない出口 行ったり来たり
募る焦燥感 煽る不安
安全な世界が当たり前
場違いな妄想かき消された
僕が強くなれば 済む話なの？
傷つけあい 奪いあう
汚れた手 握りしめ...

僕は僕なんかじゃない
もっと広い場所で
翼広げ 飛び立つんだ
全ていらない
忘れてしまえ
何でもないです。
何でもないです！
見えないフリ
聞かないフリ
言えないフリで...