袖海

古い故郷の景色が　思い出させる
まだ深くよりそってる　過去の断片
あの頃の思い出　いつでも共に
やさしく暖かく　きみを包むよ
きみには翼がある　わたしに構わず
負けないで　負けないで　わたしもいつか
いつでも戻っておいで　光る断片
きっとみんな持っている　心の中
ただきみを試して　いるだけなのさ
乗...

儚い夢見ていた頃　少女の希望よ
その思い出だけ　胸に今は眠れ
ビロウドの青い薔薇で飾った
棺は青く光って
乙女のために設（しつら）えた
私は儚く散った夢を喰う
夢までの道も
見つけ出せないまま
失った夢も受け止められないまま
あぁ、その夢は甘美な蜜の味がする...

私はおまえをゆるさない
とつぜんにわたしは消えた
私の道は突然とだえた
そこから元の道に戻るのは
辛くって苦しくって
幸せな日々は　突然
うたかたに消えてしまうものね
これまでの日々が　
どれだけ大事なモノだったか
ほんとうによくわかりました...

ふわり　しろい　布　はためいて
緑色に　誇り高く
凛として　ひらひらと
力強く　はじまって
空を　隠す　雲　重い
雨　包むよう　心　預ける
ひとふりごとに　世界輝く
ほこらしげに　わたしをもやすの
蝶の　羽化に　風が　吹いて
緑　始まり　雲が　覆う...

00:03
鈍く光る銀の色が　
溶けて腐って泡だっていく
何も触れないでいてくれよ　
すぐに濁って消えていくからさ
00:54
安定 求めて彷徨っている　
受け入れる世界はどこにもなく
立ち止まることもできずに　
ただ暗いところをさがし続けている...

◯うしろの正面だあれ　おかしてきた
●　　　　　　　　火をつけて
◯うしろの正面だあれ　おまえの罪
●　　　　　　　　この手で送る
◯うしろの正面だあれ　深すぎる
●　　　　　　　　天に還せ
◯うしろの正面は――　おまえの業
●　　　　　　　　私も共に　還ろう
◯六角の世界　角から　見つめる
●　　...

方丈の記
泥の中の泡沫が　結んでは消えゆく
繰り返される世界が　廻っている
その風に煽られた　炎は扇のように
世界をいとたやすく　刹那に消していった
繁栄の跡
人は争い　醜く妬んだ
ぼくは逃げるよ
ただ二輌の荷物に　すべてを託した
山奥に庵を立てて...

はらり　ひらり　はら　はらり
赤く　深く　色　変わり
沈むように　ゆっくりと
おだやかに　はじまって
足元　まとう　風　やわらかい
虫　鳴く声　耳を　あずける
みてごらん　月がまるい　
ほこらしげに　わたしをてらすの
川の　流れに　風が　吹いて
夢　始まり　雲が　たなぶ...

風　風　風のなか
君の黒髪が　いろめいて
美しい　その姿が
心おどらせる
夢　夢　夢でいいから
僕の心で踊れ
君は天女
天に還ろうとしている
天からのお迎えが来ているから
風　風　風が吹く...

夕日が地面に落ちてゆく
アスファルト焦がし　輝いて
オレンジに染まる世界と
はかなく　終わる時間（とき）　夕暮れよ
冷たい風が吹いてきて
燃えた世界を冷ました
風に吹かれた花を
君は手折って飛ばしたね
二人の影が伸びていく
消えてゆくとは知っている...

美しさが 引き立つなら
まだ晒していよう
霜にふられ
冷えきった 君は白菊の花
夢が終わり
朝焼け萌えて
目を醒ます
やわい心をつんざくような
寒さにおそわれて
この霜がおりていて...

忍び忍ばれ忍ぶれど
溢れるほど　この恋は
耐えなば耐える耐えぬれど
結ばれることのない夢よ
咲いた花もいずれ
土に還るのならば
私は蕾の
美しい時に
叶うこともない
夢を抱いてるなら...