方丈の記


泥の中の泡沫が 結んでは消えゆく
繰り返される世界が 廻っている

その風に煽られた 炎は扇のように
世界をいとたやすく 刹那に消していった
繁栄の跡

人は争い 醜く妬んだ
ぼくは逃げるよ
ただ二輌の荷物に すべてを託した

山奥に庵を立てて
竹の簀子を敷いて
南には日がくしを
このわずか方丈


争いの音が消えて 風の鎖 錆落ち
人々から忘れられ 止まる歴史

春は花薫り 夏は緑澄みわたる
秋は山彩り 冬は雪静かに
うけいれる土地

自然に任せて 縛られることなく
ぼくは生きるよ
ただ二輌の荷物に すべてを託して

方丈の庵に生きる
蕨を敷き床として
傍らには琴一張
このわずか方丈

自然と共に歩んで
ありのままに生きてた
ぼくは世界に溶けてった
このわずか方丈で


 ひらがな

ほうじょうのしるし


どろのなかのうたかたが むすんではきえてゆく
くりかえされるせかいが まわっている

そのかぜにあおられた ほのおはおおぎのように
せかいをいとたやすく せつなにけしていった
はんえいのあと

ひとはあらそい みにくくねたんだ
ぼくはにげるよ
ただにりょうのにもつに すべてをたくした

やまおくにいおりをたてて
たけのすのこをしいて
みなみにはひがくしを
このわずかほうじょう


あらそいのおとがきえて かぜのくさり さびおち
ひとびとからわすれられ とまるれきし

はるははなかおり なつはみどりすみわたる
あきはやまいろどり ふゆはゆきしずかに
うけいれるとち

しぜんにまかせて しばられることなく
ぼくはいきるよ
ただにりょうのにもつに すべてをたくした

ほうじょうのいおりにいきる
わらびをしきとことして
かたわらにはことひとはり
このわずかほうじょう

しぜんとともにあゆんで
ありのままにいきてた
ぼくはせかいにとけてった
このわずかほうじょうで

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

方丈の記

民族的なイメージに日本の古典文学「方丈記」を重ねました

閲覧数:236

投稿日:2010/10/18 21:49:30

文字数:800文字

カテゴリ:歌詞

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  • 歌詞設定作品1

  • ypselon

    ypselon

    使わせてもらいました

    はじめまして、ypselon と申します。
    事後報告で申し訳ございませんが、こちらの作品を私の作品内で使用させていただきました。
    https://piapro.jp/t/R99y#
    もしご不都合などございましたらお知らせいただけますと幸いです。
    この度は素敵な作品を使用させていただき、ありがとうございました!

    2022/07/16 23:06:18

    • 袖海

      袖海

      昔の作品ですが、多くの作品の中から見つけて頂いてありがとうございます!
      (ピアプロの仕様が変わって長くログインできず放置していました

      2022/07/17 00:27:06

  • つきのP(きつつきのわ

    つきのP(きつつきのわ

    ご意見・ご感想

    袖海さま

    こんばんは。つきのPこときつつきのわです。
    このたびは歌詞のご応募、誠にありがとうございました。
    悩みに悩んで選考した結果、
    遠野音様の「竜と少女」を採用させていただくこととなりました。
    今回は袖海様の作品を採用するに至りませんでしたが、
    今後もPIAPROで歌詞募集を行う予定ですので、機会がありましたら
    よろしくお願いいたします。
    なお、ボーマスで頒布するCDですが、歌詞を応募していただいた方には
    採否にかかわらずお渡ししますので、お越しの際はブース(H05,06)へお立ち寄り
    いただければ幸いです。

    2010/10/31 00:54:54

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