クリエイターの皆さんが集まるこの場所で、エンジニアとして記事を書くのは、少し新鮮な気持ちです。
私は普段、ウェブシステムやアプリケーションの設計、開発をしています。
皆さんにとっての「作品」が、絵や音楽、文章であるように、私にとっての作品は「コード」です。

最近、あるプロジェクトで、既存サービスの機能追加に取り組んでいました。
そのサービスは、数年前に別のエンジニアが作ったもので、まるで古い楽曲の楽譜を読み解くような作業でした。
コードには、書いた人のクセや考え方が色濃く反映されています。
「あ、ここでこの音(変数)を使っているのは、こういう意図があったんだな」とか、「このコードの書き方は、次のフレーズ(機能)をスムーズに展開させるためだったんだ」といった発見があるんです。

しかし、時には「なぜこんな不協和音(バグ)が鳴り響いているんだ?」と頭を抱えることもあります。
過去の急な変更や、その場しのぎの対応が積み重なり、まるで音程の狂った楽器のように、コードがうまく機能しない。
そんな時は、コードを一行ずつ丁寧に読み解き、どこで音が狂ったのか、その原因を探していきます。

この作業、皆さんが過去の作品を見返したり、他のクリエイターの作品に触れたりする感覚に似ているかもしれません。
「この絵のタッチ、すごく勉強になるな」とか、「この曲の転調、どういう意図でやったんだろう?」と、作品の背景にある思考を読み取るような感覚です。

そして、この古い楽譜に、新しい「メロディ(機能)」を書き加えるのが私の仕事です。
ただ音を足すだけではありません。
全体の調和を崩さず、より美しいハーモニーを奏でられるように、既存のコードと新しいコードがスムーズにつながるように調整していきます。
まるで、クラシックの名曲に、現代的なアレンジを加えるような作業です。

私にとって、システム開発とは「未来を奏でる楽譜」を作ることです。
今書いているコードが、数年後、別の誰かの手によってアレンジされたり、あるいは新しい「名曲」を生み出す土台になったりするかもしれません。
だからこそ、将来のクリエイターが読み解きやすいように、そして、そこに新しいメロディを加えやすいように、丁寧で美しいコードを書くことを心がけています。

もし皆さんが、新しい作品を生み出す時、ふと「この作品は、誰かの心を動かす未来の楽譜になるかもしれない」と想像してみると、創作活動がもっと楽しくなるかもしれませんね。

この作品にはライセンスが付与されていません。この作品を複製・頒布したいときは、作者に連絡して許諾を得て下さい。

【高倉友彰】コードは未来を奏でる楽譜

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投稿日:2025/08/18 10:10:45

文字数:1,042文字

カテゴリ:AI生成

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