誰も居ない静かな部屋の中で
私はただ独りきり、時間が過ぎるのを感じていた
眠るでもなくただ寝転んで、空っぽの手のひらを見つめてた
かちかちと耳障りな安物の時計の針音を聴きながら

いつの間にか
暗闇が私の身を包み
そして底のない泥沼のように
焦らすようにゆっくりと
私のすべてを少しずつ少しずつ沈めてゆく
ねっとりとした黒いものが
両の腕と脚に絡みついて
重く身を締め付ける
抗えば抗うほどに苦しさは増して
私は気が狂いそう

「助けて」
絞り出した声は誰の耳にも届くことなく
ただ泡のように消えるだけ

身を任せてしまえばいっそ楽になれるの?
それとも……
誰か答えをください

光の差さない深い闇の中で
私は独りきり、ただゆらゆらと漂っていた
眠りに堕ちる瞬間に似た、気持ち悪い心地よさを感じながら

底のない暗闇に囚われて
私のすべてはどこまでも沈んでいく
動かない手足は暗闇に溶けて
もうどこにあるかわからない
ぬるま湯のような温かさが
私の身も心も溶かしてゆく

声を出す力はもう無く
考えることすらおぼつかない
闇が私を消していく

このまま消えてしまえばいっそ楽になれるの?
それとも……
誰か光をください


誰か
私の声を聞いてください
この暗闇に光をください
私の手を引いてください

誰か
私を
助けてください……

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

死に至る病

鬱真っ盛り時の気分をそのまま詩にしてみました

実際よくこうなります
ははは

閲覧数:230

投稿日:2008/03/27 18:22:44

文字数:568文字

カテゴリ:その他

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