万人が分け隔てなく享受できるほど
幸せは無尽蔵ではないの
何時も和を為せるほどシンプルだったら
どんなに良かっただろうか
愛を求め合うのは人だから
でもぶつかり合うのも人だから
救われない闇 繰り返す争い
避け難い真実だ
何度交わってひとつだけの世界で
傷つけ合って傷ついて
収まりきらないで溢れ出た想いは
諍いを巻き起こす
依る光は皆同じじゃないから
解り合えず歪になって
暮れ泥んで身に沁みて残るのは
いつも虚しさだけ
底知れぬ残酷さから目を逸らしていても
否めない自分の心にもある闇
無責任に性善を信じていたいと願う
熟どこまでも浅はかだ
逆らえない程大きな流れの中で
何度色付いて移ろいゆく季節
有限を彩る花々に
触れた心がまだ動いているなら
輝きと呼べるかな
何度交わってひとつだけの世界で
傷つけ合って傷ついて
無惨にも続いていく負の連鎖に
耐えられないくらい脆い
何度交わってひとつには成れないで
解れていく糸と糸
偶に重なり合う瞬間だけは
人々に愛を呼ぶ
まだ白い鳩に成れるかな
悔やんでも結局僕らは繰り返す
果実の呪いの中
それでも昨日より少しだけでも
優しくなれたなら
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