塞ぐ春の憂欝
揺れる宵の満月
陽が目醒めるまで
どうか このままで
散るは桜 夢は生まれ
育てることも叶わぬままに
涙 一つ
面影を辿るように
添わせた指の先から
私は貴方を知る
痛む胸は仮初めの愛を刻みながら
ゆっくりと脈打つでしょう
鬻(ひさ)ぐ春の微睡み
燃ゆる終の曙光
手を離さないで
どうか このままで
落つる椿 夢を演じ
頼みとしても流れるばかり
想い 一つ
幸福をなぞるように
這わせた舌の先から
私は貴方になる
鈴を鳴らし 喉を鳴らす猫のように甘え
深く吐息をつくとしても
見上げた空はあんなにも遠く
傾いだ枝はこんなにも強く
私の望むものは
誰にも知らせぬまま消える
幾夜 重ねても
埋められぬ隙が運命(さだめ)
散るは桜 夢は生まれ
実る先から摘み取られては
涙 一つ
面影を辿るように
添わせた指の先から
私は貴方を知る
痛む胸は仮初めの愛を刻みながら
ゆっくりと脈打つでしょう
朱色の線を描く
突き立つ爪を感じて
私は貴方を乞う
閉じた瞼 熱抱く躰 変わらぬ未来
全て幻想と言い聞かせて
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