#12「再び相見える因果」
マゴルル支部に戻るや否や、レンは覚えてる限りの事を話し出す。これはもう何年前の話だろうか。
レン「この子、前に俺が単独で地方のライブツアー行った時に宿の近くで遊んであげてた子なんだ。こんな所に来てるなんて…」
リン「そんな事があったのね。でも、元のお家にも返してあげれそうだね」
レン「それがだな…」
するとレンは引き出しの中の書類を整理し、1枚の新聞を取り出す。
レン「そうでもないんだ。この子の故郷は、今避難警報が出されてて近づけないんだよ。ついこないだ分かった事だけど、ソラの家族が心配なんだ」
レンが取り出した新聞には、こう書かれていた。
[マルナレリア国西部で広範囲の襲撃事件、犯人特定出来ず]
ミク「えっここど真ん中じゃない!こんなのって…」
カナタ「これって、すい星が落ちてきてから起きたんだよな。人類が死ぬか生きるかの狭間で民間人を襲うって事は、何かよからぬ事企んでるんじゃないのか?」
レン「向こうがどうなってるのかは分からないけど、どう考えてもこの村に返すのは危険過ぎる。事が収まるまで保護してやりたいんだが…」
サクマ「俺がお偉いさんに話通しておくよ。この子も万が一狙われてるならどこの街に居ても危険だから、ある程度警備の硬い所に匿っておく」
レン「ありがとうございます!」
ミク「昨日の凄かったね!なんかこう、扇が出て光がぶぁーって!それに、レンの腕からすんごい火が出て!」
リン「あれは鏡音家に代々伝わる強力な封印式なんだ。これ使えるようになるまで大変だったよー」
レン「今になって、歌は色んな形で使われるようになったんだ。歌声に属性を乗せて飛ばしたり、術式とかも作れるようになるからね。ミクも何かしら自分なりの戦闘スタイルを考えてみるといいかもね」
戦法なんて、考えた事もなかった。ただ綺麗な歌声を練り上げて放つ事しかしてこなかったのだ。
リン「術式とかはかなり情報を知ってないと難しいんだよね。まずは属性攻撃が無難かな?」
ミク「属性なんてあるの!?」
レン「そ。普通は[火・水・木]の属性に分かれるんだけど、時々珍しい属性を生み出す人が居たりするんだよねぇ。まあ関係ない話かな」
ミク「おお!なんかカッコイイね!」
カナタ「ミクは歌声なら誰にも負けない力を持っているんだ、きっと凄い技が完成しそうだね」
リン「今度マゴルル支部で訓練してみようよ!ミクと一緒なら楽しそう!」
ミク「皆…」
ムージンさんの事件から数日が経過した頃…
_______
ミク「今回の遠征はしんどかったね~」
リン「ミクがはぐれて迷子になった時はヒンヤリしたよ、ありがとねカナタ」
カナタ「ミクの迷子には慣れてるからな。少しは役に立ててよかったよ」
今回の依頼の目的地はマゴルル街から馬車で2日と、なかなかにアクセスが悪い場所の調査だった。もろ山奥での長期任務だったのでみんなヘトヘトだ。
それでも結構な額の報酬だったので、なかなかに断れなかったのだ。
レン「にしてもあれだなぁ、ミクの戦法は相当雑だよね。歌唱エネルギーそのままぶつけるもん。びっくりしたよ」
ミク「なんか上手くいかないもんなんだよね~。属性変換しなくても普通に高い威力の攻撃出来るから特に不便はないけど…」
カナタ「でも新術何も会得出来ないのはちょっと…
って、あれ?」
カナタは馬車から身を乗り出した。
カナタ「この馬… なんか変じゃないか?」
リン「え?このお馬さんはしっかり訓練されてるからちゃんと目的地に向かってるはずだよ?」
カナタ「いや、鳴き声がおかしい…」
レン「いくらカナタでも馬の鳴き声聞き分けたりなんて普段からしないでしょ。変な事言わんでくれよ…」
ミク「でも、相当長い距離お馬さんに任せてるし私達に道なんて分からないよ…」
だんだん不穏な空気になってきて、毛布に包まって寝ていたシャンランさんを起こしてしまった。
シャンラン「ん… 今回の現場の帰りってこんな道通ったかしら…?」
すると、前から歩いて来る通行人を見るや否や馬が歩くのを止めた。
カナタ「やっぱり変だぞ。馬だけじゃなくてここら一帯の音が変」
レン「お前不安煽るなよ…」
すると、歩いてきた人が纏っているローブから右手を伸ばし、
???「もう手遅れよ。何もかも」
彼女がそう言うと、急激に辺りの歌唱力エネルギーが右手に集まり、空間がゆがんだ。
レン「何だあいつ!馬操ってたのか!?」
シャンラン「それどころじゃないわ!吸い込まれ…」
いきなり大声を上げたシャンランさんの最後の最後の言葉が聞き取れない内に、ゆがんで出来た穴に馬車もろとも吸い込まれてしまった。
ミク「う、うーん…」
リン「…あ、起きた!」
カナタ「とりあえず全員無事だな。ここはどこなんだ…?」
すると、いつの間にか青ざめた顔をしたシャンランさんが叫び出した。
「無事なんかじゃないわ!あいつが作った空間のゲートに吸い込まれたって事は…」
まともに立てなくなったかのように、その場に崩れ落ちる。
「奴に閉じ込められたのよ!!二度とここから出られないのよ!!!」
こんなに唐突に状況が進んでたら、ミク達も何が起きたか分かる訳が無い。
ミク「落ち着いて下さい!なんでそんな事が分かるんですか」
軽くパニックを起こしたシャンランさんをなだめるのにかなりの時間を使った。
シャンラン「私はね、極秘任務でアイツを追っていたのよ。アイツは政府も円卓の調律員の人達も誰もが警戒していたのよ。アイツは気まぐれでこんなとんでもない事してるんだもの…」
どうやら先程のローブの女性の正体は知ってるみたいだ。極秘任務をそんなに軽々とミク達に話してるのでさえも違和感を感じるが、それより…
リン「ここは、どこなんですか…?」
まるで辺りはどこかの廃校になった学校の校舎のようだった。ガラスは殆ど割れて破片が空中を漂い、廊下がグネグネ曲がってた。いや、これでさえもゆがんでいた。床にしょっちゅう穴が空き、窓の外には赤い空が広がっていた。
シャンラン「見ての通りどこかの学校、正確な場所は分からないわ。でも、この酷いありさまを見てる限りすぐに分かるわ。これは…」
__彗星により音を完全に壊された、再起不能の崩壊した世界なのよ__
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