嘘つき上手は床上手
人とはぐれたその鬼になんと名前をつけましょか

首がもげたその子供
今その首別のとこ
母は気付かずあやしつつ
からんからんと乳母車

そこに鬼がやってきた
人の姿でやってきた
鬼は囁く
そんながらくたもう捨てて僕と一緒になりましょう?
母は鬼に恋に堕ち
肉塊、入れ物放り投げ
鬼と一つになりました

やがてやがて
そしてそして
むかしむかし


また一つ


がらくた一匹産声響く

一つになったはいいものの鬼は家事さえ手伝わない
部屋のすみに腰かけてじっと赤子をみつめてる

貴方の恋人はこの子なの?
母は問うと

鬼は答えた


僕は今この子を愛してる

そうして世界は
暗転し

鈍痛鈍痛鈍痛鈍痛鈍痛鈍痛鈍痛鈍痛鈍痛鈍痛鈍痛鈍痛

激痛激痛激痛激痛激痛激痛激痛激痛激痛激痛激痛激痛

何度も何度も何度も

鈍器は堕ちる

母は首をもぎ取ってまたもや、入れ物に押し込んた
からんからんとまたどこかからんからんと消えてった

鬼はポツリと呟いた
どれが鬼だかは分かりゃしない


そうして首に口をつけ
愛しそうに飲み込んだ

嘘つき上手は床上手
鬼の蔓延るこの地獄
なんと名前をつけましょか


ライセンス

  • 非営利目的に限ります

虚鬼

おひさしぶりです(´-ω-`)
和風テイストな歌詞書きたくてがんばりました!!
感想とか送って下さると泣いて喜びます


私の前作については書いた紙を無くすという危機的状況ですので続きはもうしばらくお待ち下さいm(__)m

閲覧数:111

投稿日:2010/06/26 08:20:55

文字数:509文字

カテゴリ:歌詞

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  • planetype

    planetype

    ご意見・ご感想

    おお、新作ラッシュですね。
    以前のシニタガリ@で感銘を受けましたが、やはりaiko_end様の筆致には不思議な魅力を感じます。
    なんだか、遠野物語とかドグラマグラのような、泥臭いのに透明な、抽象力がある物語で、奥行きのある読後感を与えてもらえます。
    特に虚鬼の世界はロマンがあって好きです。狂気の散りばめ方がとてもテンポ良くて、何よりどの物語にも共通することですが、題名の与え方に羨ましいくらいのセンスを感じます。「虚」鬼。冷静に狂っている男と真剣に狂っている女。ぞくりとしました。

    前作の続編も楽しみにさせて頂いてますが、和風味溢れるS・Sも今後とも是非拝見したいと思います。ご無理のないように頑張って下さい。

    しかし、鬼の男は耽美な和風イケメンに違いない(笑)。

    2010/06/26 11:15:00

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