まだ遠い日のことを思い出してた
何処にもない慟哭に促され
君の体温を片隅に置いていた
忘れられた挟んだままの栞
古ぼけた壊れかけの時計
光り続けるまだ夏のままの最中
手を引かれたままのあの日には
もう戻れないって知っているのに
不意に思い出す君の優しさに
まだ溺れていてもいい
答えを失ったみたいに
終わりだけを待っていただけなんだ
うだつの上がらない日々は
感化された季節の終わりに
言葉さえも残さず去ってしまう
ずっと飲み込めないでいるだけの
うねっていく数々の感情
波打ち際で足を濡らしている
君は何を思っているかなんて
これっぽっちも見えやしないのに
夕立の中で馳せていく廃れに
ただ立ち尽くしていたい
本当はいまどうやって
逃げ出そうかなんて考えていたんだ
明けない夜の向こう側に
どんな朝日があるかなんて
誰も知るわけがないのに
どうやらそれはもうすぐ
現れるみたいだ
不意に思い返す君のしぐさに
また見惚れていたんだ
あの季節を思い出した頃に
いつかまた祈るよ 終わらないように
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