i-phone1 ~ENDO~


アイフォン、それは僕に力を与える一つの武具
アイフォン、それは僕の命とつながり
アイフォン、これが僕が僕の存在意義を証明してくれる
僕らがアイフォンであるようにアイフォンもまた僕らである。
何が起ころうともそれを隔離する事のできない存在。
それが僕ら

         ~World End~

風が・・・鳴いている

 四時間目の授業が終わり昼休みに入った後、ENDOはあまり人がこない事で有名な目立たない場所にある一階の図書館隣のトイレの一番奥の個室に入り弁当を食べながらアイフォンを眺めていた。ここは洋式トイレで座る事もでき、しかもスペースも1.5畳ぐらいの広さがある上にコンセントもついてるためアイフォンの充電も可能といったトイレで、ENDOはこのトイレを拠点に一人で弁当を食べている。そしてニコニコ動画でにやけるのが恒例行事とかしていた。

「ハァ…にしても自分で上げた[歌ってみた]の動画伸びないなぁ。絶対かっこいいんだよ。皆がこれみてくれれば僕の良さがわかってモテルはずなのに…」

 その動画はPV+歌といった一般的な動画でわなく、ENDO自身がモザイクもなにも無しに顔出しで歌っており、さらに曲中に[ウィンク][投げキス]を頻繁にして最後のサビ前では服を脱ぎ始め上半身裸になってノリノリで歌っている。そんな奇跡的な動画を自分のかっこよさを再確認しようと再生ボタンを押した時だった。

「えー、なんで再生押したら電源落ちるんだよ。これじゃまるで俺の動画にウィルスが入ってるみたいじゃん。エンドウウィルスとか呼ばれたらやなんだけど…」

 再生ボタンを押すと同時に電源が落ち、約10秒してから自動で再起動をし始め、ENDOには珍しい新着メールが一件きていた。

「おっ、メールだ。ようやく等身大あずにゃんフィギュアと新作TENGAの発送が完了したのかな。あー早くペロペロしてやりてぇ。」

 ENDOはAmazonからのメールを期待し受信ボックスを開きメールをチェックしたが、通知メールではなくまったくしらない所からメールが届いていた。

差出人:End-O@World-End.com
宛先:hbd3728d8298wpc@softbank.ne.jp
件名:World End 25th
おめでとうございます。貴方はWorld End(WE)の参加者に選ばれました。
あなたはこれからWEの一人として他の選ばれた25名のWEと共に争っていただきます。
そして、最後の一人となった時貴方は~
                   ↓

貴方のコードは[O]です。
では良いENDを。


 ENDOは最初と最後の文だけを読みメールを閉じた。

「やべぇ…僕、なんか選ばれちゃったよ。こういう釣りメールまじむかつく。」

 ENDOはすぐさまメールを消去し、またニコニコ動画の観覧を始めた。

キーンコーンカーンコーン

 授業の予鈴がなりENDOは弁当やその他を片付け次の授業へと向かった。そしていつも通り学校が終わりENDOは家へ帰り、動画の観覧やアップロードをしていた。
 特に何も起こらず終わった今日という日常。これが最後の平穏の時だということをほとんど誰も知らず朝を迎えるだろう。今日という日が終わる頃、新たな世界が生まれ新たなる戦場とかし、日常とは別に非日常が生まれる。彼らの運命は大きく揺らぎ始まる。



ライセンス

  • 非営利目的に限ります

World Endo  i-phone1

.ある日のとある学校、平穏な日常を過ごす人々…主にアイフォンを使う人々に見知らぬアドレスからメールが届いた。 「君はWorld Endに選ばれました。」 メールが届いたその時、彼らの運命が大きく変り始める。

閲覧数:90

投稿日:2011/06/29 01:07:06

文字数:1,437文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

  • 関連動画0

  • 日枝学

    日枝学

    ご意見・ご感想

    読みましたよー GJ!
    ここからどういう展開になるのか気になるところ 続き執筆ファイトです!

    2011/06/29 16:15:31

クリップボードにコピーしました