「・・・・・はあ、はぁ」
「・・・・・」
13分ちょうどとはいえない中途半端な時間、あたしとグルトは走ったあと、
「ねぇ、ってここどこ?」
「ここは、俺の家の前」
グルトは、ポケットから鍵を出しながら平然と言う。
確かにアパートだし、まあ、一応納得はできるけど・・・
「・・・ねぇ、レンはっ!?」
「・・・・ったく、さっきからレンレンうるさいな。そんなにレンのことが好きなのか?」
グルトから呆れた表情をされ、あたしは頭に来て
「なによっ、弟を心配して何が悪いのよっ!!」
と、怒鳴ってしまった。
「・・・・・そんな怒鳴らなくてもいいだろ・・・」
ちょっとグルトに驚かれる。
「・・・ごめん。そんなつもりは・・・なかったんだけど、つい・・・」
どこか、あの人に似てるなぁと思いながら言う。
・・・ところで・・・。
あの人って、誰だっけ?
「ついって言いつつ、すごい言われたんだけどなぁ・・・?」
「・・・あははっ、グルト、怖いよっ顔、怖いからっ!」
あたしが楽しげに言うと、グルトは
「・・・・・そんぐらい楽しげ・・・元気だと心配しなくてもよさそうだな」
「・・・へっ?」
グルトの妙に大人びた表情を見て、あたしは気の抜けた声を出してしまった。
「・・・ん?何でもないけど?」
いたずらっぽくグルトに言われると何も言えなくなる。
何でだろう・・・あの人に似てるから・・・?・・・んー・・・・。
「・・・どうした?顔が死んでるって」
「・・・・え・・・あ」
気づけば、玄関にいてグルトがあたしの顔をのぞきこんでいた。
「・・・なっななななんでもないっ、大丈夫だからっっ!!」
あたしは、急に落ち着かなくなった。
・・・・もう、早くレンってば・・・・早く来てよ・・・・・。

「・・・・・」
レンは不機嫌な表情で辺りを探し回っていた。
あれから不覚にも2人を見失ってしまったために、どこに行ったか分からなくなってしまったのだ。
(・・・ったく、どこ行ったんだよ、あの2人・・・)
そう思いながら辺りをあちこち探す。
リンに合いたい。
ただそれだけを思って。

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日常的環和 20話 リンの失跡×レンの失跡=悲劇 その3

こんにちわ♪もごもご犬です。
リンちゃんとグルトは2人っきりは危ないですね!まじで!
一方、レンくんはなにやら走りまわってます。がんばれ♪

まだまだ続きます♪

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投稿日:2009/08/03 15:11:46

文字数:876文字

カテゴリ:小説

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