私は科音バン。科音はシナネでバンはそのままバンと読む。
こうみえても私は天才的科学者だ。なかなか周囲には分かってもらえず白い眼で私を見るが、科学者は常に孤独がつきものだ。私は一切気にしてはいない。・・・断じてだ。
そんな私をボケだのＫＹだの超ＫＹだの言うやつらもいるが、断じてそんなことはない。・・・そもそもＫＹとか超ＫＹって何なのだ？もしかして危険物質か・・・？！
「おーい、バン？おい、聞いてんのか気づいてんのか無視してんのか、なんか反応しろよな。・・・せっかく、遊びに来てやったのによ」
「私はそんなに危険物質ではない。人畜無害なのだ」
「おーい」
「それを何も知らん奴等に言われたくはない！」
「話聞いてくれよバンさんやー」
「・・・はぁ。私を分かってくれるのは親愛なるアカイトだけだ・・・。今、彼は何をしているのだろうか。彼のことを考えると同性愛者でもないのに胸がときめく・・・」
「俺、まだ死んでないぞ、ばあさんやー」
「言っておくが私はばあさんなどではない。バンだ」
「なんだ、ほんとは聞こえてたんだな！（嬉）」
「さて、今日は少しおおがかりな実験をするとしよう」
「おい！今の感情返せ！その存在ごと俺に返せ！！」
「・・・？なんだかやけに騒がしいな。誰かが喚いているのか。困ったものだな。そういう奴等がいるから社会は乱れるものだ」
「悪かったな。そういう奴等が俺で」
「・・・おや、そこにいるのは私の親愛なるアカイトではないか。久しぶりだな」
「・・・・・お前、やっと気づいたのか。なんか、腹立つな」
「？　どうかしたか？」
「んーん、何でも。それにしても相変わらずのマイペースさだな、呆れるぜ」
「そんなに褒められると照れるな／／／」
「俺、褒めてないけど」
「そんなこと言って、ほんとは私のことが好きなんだろう？アカイト」
「誰が・・・！」
「ほら、顔が赤いぞ？それでも違うと言い張るのか、アカイト」
「・・・ちっ」
「ほんと、アカイトも相変わらずツンデレだな。どうだ、彼女でもできたか？」
「おかげさまでさっぱりだぜ。っていうか俺はツンデレじゃねぇよ」
「・・・でも私に対してはそうだろう？」
「・・・・・お前、真面目な顔してそんなこと言うなよ。・・・なんか意識しちゃうだろ」
「私が攻めでアカイトが受け・・・それで、いいな？」
「・・・うん・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・何か、俺、馬鹿な人だと思われただろ！お前、何か言ってくれよ！」
「それは・・・すまない。だけど、私はいまいちツッコむのは慣れてないのだよ」
「ああ、そうか。お前は主にボケ担当だもんな」
「そうなのだよ」
「・・・なんとなく、偉そうだよな。バンってさ」
「・・・そうか？私はそういう実感ないのだが・・・やっぱりそういうものなのか？」
「そうだな。俺は気にしないとしても、周りの奴等とかがそう思うからな・・・」
「・・・そうか」
「ま、いいじゃねぇか？バンには俺がいるし、・・・な？」
「そうだな。アカイトは私のものだからな」
「・・・はい？」
「出来れば今にでもアカイトと関係を持ちたいのだが・・・そうすれば、もう私たちの邪魔できないからな・・・誰であってもだよ」
「・・・えぇ？」
「題してアカイト略奪大作戦といったところか」
「・・・なんか、俺、身の安全のために、帰るな！ま、また明日か次回会おうな・・・！！」
「地味な実験よりも楽しそうだ。アカイトもそう思うだｒ・・・・。・・・おや、アカイト、逃げたようだな。」
私は親愛なるアカイトを思い浮かべて、ぽつんと呟いた。
「・・・今度こそ必ずや、必ずや、成功させようじゃないか」


　　　　　　　　一応、続く！