青く傷んだ果実のような
お顔に出来た痣をなぞる

冷めた眼が抱き寄せていた
深い水底を覚えている

「どこ行くの?」
「直ぐそこまで」
音もなく 朧いだ

あなたが誰かが落っことした
涙に押し潰されそうなら
私が傘を差してあげる
藍の道に咲くアネモネ哉

春の帳を下ろすたびに
霞かかる想い出の淵

約束の詩を詠むたびに
虚しい夜が明けるまじない

「もういいかい」
いつまでも 何度でも 木霊する

あなたに書いた手紙はまだ私の懐で眠っている
雨の如く滲んだ墨が物語る 永劫の詩よ

あなたを誰かが落っことしても
愛は変わらず そっと慈しむ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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涙に傘 (歌詞)

閲覧数:827

投稿日:2020/10/06 19:17:06

文字数:272文字

カテゴリ:歌詞

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