シミの付いたコップ
木製のぼろテーブル
針の動かない時計
空の花瓶注がれぬ水
光差す窓辺割れたガラス輝いて
埃積もる鉢植え生きた証残して
色あせた写真笑うのは誰
ぼんやりと切り取る日々の欠片
流れ過ごしていた幻が見えて
柔らかな風がカーテンを揺らし
ここには僕しかいないのだと言った
鈍く光るスプーン
狭く小さなキッチン
錆びた鍋が転がって
空の小瓶中身はなくて
リビングの床息づく様に芽吹く葉
蔦が這う屋根の下に迷い込んだ僕
透き通る身体消えゆく思い出
ぼんやりと切り取る日々の欠片
流れ過ごしてきた幻が見えて
柔らかな風がそっと髪を揺らし
ここには僕しかいないのだと言った
僕しかいないのだと言った
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