僕は屋上に行った
ちょっと無防備なマンションの屋上
飛び降りようと思ったんだ
そしたら 彼女がいたんだ
彼女は僕を見ると少し微笑んだ後
「飛び降りちゃ駄目だよ」って
僕に向かって言った
少しだけ見透かされた気がして
飛び降りる気が少しだけ失せた
彼女はとても綺麗で神秘的だった
少し、生きている感じがなかったけれども
一目惚れってやつだったんだ
だから飛び降りるのはやめて
彼女と話をすることにしたんだ
何もすることがなかったから
彼女は何時も屋上にいた
雨の日雪の日晴れの日いつでも
僕は時間を見つけて
彼女はいつも 笑ってたんだ
彼女は色々な話をしてくれた
けれど何時も僕に言った
「飛び降りないでね」って
「大丈夫だよ、飛び降りないよ」って
僕は毎回そう答えたんだ
彼女はとても綺麗で神秘的だった
少し、生きている感じがなかったけれども
一目惚れってやつだったんだ
ある日彼女は泣いていた
理由を聞いても「ごめんね」ばかりで
僕は少し戸惑ってしまった
僕は彼女が悲しむのが嫌だ
明日また理由を聞いてみよう
どうして泣いていたのかを聞くんだ
けれど聞こえた風の噂
「マンションの屋上に幽霊が出る」
そんなはずない!そんなはずが・・・
彼女はとても綺麗で神秘的だった
少し、生きている感じがなかったけれども
一目惚れってやつだったんだ
次の日彼女はいなかった
彼女が居たところにあったものは
そっくりの人形と赤い花
赤は彼女がとても大好きな色だった
そっくりの人形はよく僕に見せてくれた
一目惚れってやつだったんだ・・・
今度またここに来たときは
彼女が好きだと言っていたものを
烏龍茶を買ってきてあげるよ
大丈夫だよ、心配しないでいいよ
もう飛び降りようとなんてしないから
屋上の彼女と僕と
なんかありがち切なめなかんじで。
ちなみに私は屋上が好きですが、なんか自殺とかで物騒なのか、屋上が開いてるところが少ないので屋上に行く機会は滅多にないです。
いつか恋人と一緒に屋上で弁当とか食べてみたいです。ありがち。
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