僕が目を覚ますと、牢屋の中だった。
無機質に、冷たい床。
僕はそこに寝かされていた。
そばには、妹のリンが寝かされていた。
「リ・・・ン・・・。」
声にならない。
「ごめんね、ごめんね、僕のせいだ・・・・。」
守るなんて、言って。
結局、こうなってしまった。
リンは、人間失格なのかな?
「427番、428番。お前らは人間失格という罪名。よって、早急に始末せねばならん。」
看守が、手錠と縄を持ってきた。
「待って・・・・。リンも同罪なのか!?リンだけは・・・殺さないで・・・。」
「甘ったれるな。427番も、死刑確定した。」
「そ・・・んな・・・。」
僕は、絶望のどん底に落とされた。
「さあ、立て。」
言われるがままに、僕は立った。
ああ、死ぬのか。
多分、銃殺だ。
怖い。
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い・・・・。
「レン!」
牢屋に、少女の声が響く。
「リン・・・僕を見ないで・・・こんな、最低で、残酷な・・・。」
「レン!」
リンは、僕の背後にまわり、抱きしめてきた。
「・・・・・・!!」
「レン、私、レンを守れなかったね・・・。今まで、守ってきてくれたのに、仇で返すなんて、最低な妹だよね・・・。」
違う、と僕は大きく首を振った。
「こうなっちゃったらさ、潔く、消えようよ。私たち人間失格なんだし。」
「駄目だ、リンだけは・・・・。」
そう言おうとした僕を、リンは強く抱きしめた。
「一緒に、行こう。」
そう言われたとたん、涙があふれてきた。
こんな兄に、ついてきて、くれるの?
「う、ああ、うわああああああっ!!」
僕は、泣いた。
手錠をかけられている間も、連れて行かれる間も。
ずっと、ずっと・・・・・泣いていた。
乾いた音が、処刑場に響いた。
一瞬で、何もなくなった。
でも、こう聞こえたんだ。
リンが、撃たれる直前に。
「生まれてきて、ごめんなさい・・・・。」
誰に謝ったのか。
お母さん?僕?
もう、確かめる術はないけれど。
そんなこと言わないで。リン、君は、最高の妹だった。
「さよなら、僕らの人生。」
END
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ミ「用事?ってなんだろ。起こしてく...記憶の歌姫のページ(16歳×16th当日)
漆黒の王子
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