ときに、外を出歩いてみる
天井がふんわりしたピンク色一色に染まった雑木林
包み込むように私の周りを舞い踊り過ぎ去っていく

私は、目を閉じる。
やさしい風の音が、可憐な花びら達を踊らせるのが聴こえる
その音が、私の周り全部の方向から私に一斉に向かってくる

読み取れないアトランダムな、そんな心地よい音楽に乗せて、
一片の花びらが私の手のひらに遊びに来た

何か欲しそうに、その花びらは私を見つめていた
私はそれに応えるように、花びらを唇に挟んで息を吹き込んでみた_____


*in: __________________________________


花びらは嬉しそうに、高らかな声を上げて詠いだした
私が吹きこんだ息を、全部全部音にしてくれた_____。

_______私と一緒だ。
木の映し身として生まれ、美しく木の詠声を担い、そして鮮やかに捨てられる。
それは皆ほとんど同じ色と姿で、でも、自分の色を求めていて、自分たちの枝に色のちからをもらって詠う………。

そして、私が彩った桜の木は、人々に永く永く愛される____

私は、桜の木が好きになった。
そして同時に、私はこの木の花びらのようになりたいと思った。

ねぇ、桜の花びらさん。
私、初音ミク。歌を歌うのが好きなの。
あなたの歌声って綺麗だね。私が息をあげるから、
花びらさんも一緒に綺麗に歌ってね。


…私に落ちてきてくれて、ありがとう_______

~Fin.

この作品にはライセンスが付与されていません。この作品を複製・頒布したいときは、作者に連絡して許諾を得て下さい。

桜の花びら

BBSにあげた奴から。
最近、ボカロに詩を書かされている、…ような気がする。

桜の花びらって、ボカロそっくりですよね。

閲覧数:93

投稿日:2011/01/23 16:29:34

文字数:626文字

カテゴリ:その他

オススメ作品

クリップボードにコピーしました