例えばぼくの生活が　何者かに壊されて
ヒーローなんかが助けにきてくれたりはしないけど
もしかしたらそれすらエンタメとして消費されたりして
でもきみはどうしてここで　泣いているのかな

きみはきっと　そしてずっと　とてももっと　優しい人で
だからずっと　ぼくはきっと　居ない方がいい

生きていても　死んでいても
誰も気になんてしないから
なのにきみは　そんなぼくのことなんて
気にかけるのかな

生きていても　死んでいても
変わらないぼくのことすらも
まるできみは　自分事みたい
そうやってまた泣き出すんだ

やめて　もう　ぼくのことは
もう　忘れてくれよ　嗚呼
お願い　もう　そんな顔はさ
見たくない

例えばぼくの人生が　唐突に終わったとして
きみの人生には　何も影響なんて与えない
むしろぼくのそばに居れば居続けるだけ　つらくなるから
ぼくのことは……って、何でまた泣いちゃうのかな

ぼくがもっと　そしてずっと　とてももっと　強かったならば
きみはきっと　ぼくにもっと　微笑みかけたかな


[ポエトリー]
例えば、ぼくが別の人を好きになったとして
きみは少し悲しそうな顔で「分かった」って言うだろう
でも例えばきみに新しく好きな人ができたとしても、
きみはきっと後ろめたさを感じてその気持ちに蓋をしてしまう
ぼくはそれが、果てしなくつらいんだ


生きていても　死んでいても
誰も気になんてしないから
なのにきみは　そんなぼくのことなんて
気にかけるのかな

生きていても　死んでいても
変わらなかったぼくのことすら
まるできみは　自分事みたい
花も顔もグシャグシャじゃないか

やめて　もう　ぼくのことは
もう　忘れてくれよ　嗚呼
お願い　もう　そんな顔はさ
見たくない

ねえ　ぼくの声が　きみに届くことはないけれど
きみと共に生きてこられたことは
幸せだったよ