私の片腕をあげませう
足りないのなら もうひとつ
甘く細い白魚に
束の間の夢を見なさい

私の片足をあげませう
足りないのなら もうひとつ
若くしなる羚羊に
馨しい夢を見なさい

何れ程 上手く 偽れど
成り代われぬ 愛しき痛み
終わらぬ迷路 欲望は
目覚めて見る くり返す夢
尽きぬ吐息に惑ふ


私の腸をあげませう
足りないのなら 心まで
赤く澄んだ水流に
束の間の夢を見なさい

私の顔をあげませう
足りないのなら 脳裏まで
蒼く透ける水晶に
すべらかな夢を見なさい

何れ程 強く 交われど
すぐに分かつ 儚い宿世
悲しき運命 絶望は
夢へ至る 一方小路
蜘蛛の白糸 切れる


足せど 満ちぬ 無限の月
惑ひ 辿る 夢幻の空
此処に 咲いた 花一片
ふいに さめる 玉響の



何れ程 上手く 偽れど
成り代われぬ 愛しき痛み
定まらぬ心 終の幻
目覚めて見る いつか見た夢
尽きぬ輪廻に惑ふ

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わたしの かたうでを あげましょう
たりないのなら もうひとつ
あまく ほそい しらうおに
つかのまの ゆめを みなさい

わたしの かたあしを あげましょう
たりないのなら もうひとつ
わかく しなる かもしかに
かぐわしい ゆめを みなさい

どれほど うまく いつわれど
なりかわれぬ いとしい いたみ
おわらぬ めいず よくぼうは
めざめてみる くりかえす ゆめ
つきぬ といきに まどう


わたしの はらわたを あげましょう
たりないのなら こころまで
あかく すんだ すいりゅうに
つかのまの ゆめを みなさい

わたしの かんばせを あげましょう
たりないのなら のうりまで
あおく すける すいしょうに
すべらかな ゆめを みなさい

どれほど つよく まじわれど
すぐにわかつ はかない すくせ
かなしい さだめ ぜつぼうは
ゆめへいたる ひとかたこうじ
くもの しらいと きれる


たせど みちぬ むげんのつき
まどい たどる むげんのそら
ここに さいた はなひとひら
ふいに さめる たまゆらの

あぁ

どれほど うまく いつわれど
なりかわれぬ いとしい いたみ
さだまらぬ こころ ついのゆめ
めざめてみる いつかみた ゆめ
つきぬ りんねに まどう

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

片腕

人は無いものねだり 隣の芝は青い
煩悩は消えず、消えぬ限り、六界を彷徨うばかり
どれほど繕っても、身の無い虚構は虚構のまま

そんな歌?
ひらがなつけてみました

閲覧数:145

投稿日:2008/05/17 01:27:56

文字数:962文字

カテゴリ:その他

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