(A)
改札の向こう 雨雫が迎える
躊躇う背中 風がそっと押した
一面に咲く 希望が少し怖くて
うつむいていた 傘を手放せずに

(B)
片道切符 固く握りしめて
振り返らないと 踏み出した幼い足

(サビ)
選びきれずに 置いてきた日々
もう触れない時間でも
心で刻んだ瞬間(とき)はこの胸に

忘れられない あの日の涙
切り取り アルバムに並べた
その先は 笑顔だけ 残していきたい

(A)
解けかけてた 靴紐を結び直して
願った明日(あす)は 強がりが紡いだ

(B)
車窓の色が 目まぐるしく変わる
流れる景色 遠くなっていく昨日

(サビ)
抱えきれない 色付いた日々
もう描けない 思い出も
白紙の“今”に “これから”を載せて

小さな腕で 広げた地図に
大きな虹がかかる日まで
迷っても 転んでも 歩きたいから

(ラスサビ)
進み続ける 時計の音に
雨の歌声 重なって
奏でる明日(あす)は 初めてのメロディー

木漏れ日浴びて 静かに揺れる
真っ白な花 道を示(しめ)す
傘はもういらないね
空を見上げたら 歩いていこう

※1番のサビ「刻んだ」は過去のことを表したかったため、「刻む」ではなく過去形になるよう譜割りを変えています。

(A)
かいさつのむこう あましずくがむかえる
ためらうせなか かぜがそっとおした

いちめんにさく きぼうがすこしこわくて
うつむいていた かさをてばなせずに

(B)
かたみちきっぷ かたくにぎりしめて
ふりかえらないと ふみだしたおさないあし

(サビ)
えらびきれずに おいてきたひび
もうさわれない じかんでも
こころにきざんだ ときはこのむねに

わすれられない あのひのなみだ
きりとり あるばむにならべた
そのさきは えがおだけ のこしていきたい

(A)
ほどけかけてた くつひもをむすびなおして
ねがったあすは つよがりがつむいだ

(B)
しゃそうのいろが めまぐるしくかわる
ながれるけしき とおくなっていくきのう

(サビ)
かかえきれない いろづいたひび
もうえがけない おもいでも
はくしの“いま”に “これから”をのせて

ちいさなうでで ひろげたちずに
おおきなにじが かかるひまで
まよっても ころんでも あるきたいから


(ラスサビ)
すすみつづける とけいのおとに
あめのうたごえ かさなって
かなでるあすは はじめてのメロディー

こもれびあびて しずかにゆれる
まっしろなはな みちをしめす
かさはもう いらないね
そらをみあげたら あるいていこう

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

タイトル未定(KSTY様の企画への応募用です)

この詞では、新しい場所へ向かい、生きていく主人公の気持ちを書きました。アートワークのイラストの情景も織り込んでいます。

※1番、2番どちらも、Aメロは「現在」を俯瞰を交え、Bメロは「向かう途中」サビで「主人公のしっかりした意志や思い」をメインに表現しています。
【1番】
(A)
雨雫は、主人公が持つ不安が感じられるように、傘はまだその不安に向き合うことが出来ない主人公の心を表現しました。
希望が怖い、というのはアートワークの一面の花の華やかな風景が、自分が居ていい場所なのか、それは本当に美しいものなのかといった葛藤を含めています。
(B)
もう戻らない固い決意を強調する為「片道切符」という言葉を選んでます。
幼いというのは、まだ弱くて、世間を知らない人間だという意味合いです。
(サビ)
今までの自分だけを持っていても、新しい世界では生きていけない。
そのために大事にすべき「自分らしさ」「誇っていいもの」をうまく選べない主人公。昔の自分には戻れないけど、歩んできた事実は自分の中にある。傷ついた痛みは忘れられないしそれも大事な思い出だけど、これからは幸せな自分もしっかり残していきたいという意志です。


【2番】
(A)
それでも前を向くんだ、歩いていくんだ、でもそれはまだ上手な生き方も土台も出来ていない、弱い主人公には強がりでしかない。
(B)
段々今までの世界から遠く離れていき、全く違う場所へ向かう途中の描写です。
(サビ)
「色付いた日々」は今までの出来事。思い出はなぜか美化されてしまうもの。でもその思い出には「今の自分」が色を付けることは出来ない。
「"描けない思い"でも」「"描けない思い出"も」どちらでも意味が通じるようにしました。
未来は何も決まってない真っ白な状態。そこに綺麗な色をつけていく。
「小さな腕」もまだ自分が非力であること、弱いことの表現です。
強がるから迷うし、靴紐が解けるから転ぶ…とリンクさせました。
(ラスサビ)
時間は常に進んでいく。前半で降ってる雨が、後半では止んでいます。
今まで怖かった希望が、自分の中で道を示す明るいものへと変わっていく。やっと「木漏れ日=光」が見えます。
そして不安も晴れ、傘を捨ててしっかり上を見て「今」「これから」に向かっていく…。

こういった心の動きを全体を通して書いていきました。

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投稿日:2021/05/02 21:51:58

文字数:1,076文字

カテゴリ:歌詞

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