悪魔と呼ばれた 人の子は
海の向こうから 逃げ延びて
君には知らせぬ ままで全てを 呑み込んでしまおう

神に魅入られた 人々は
遙かな僕等に 迫りくる
無垢な白百合(しらゆり)に 天使の指さえ 触れさせやしない

流れ着いた
君の手を取り
光りに満ちる教会(エクレシア)

響き渡る
君の讃美歌
曇り無く天へと昇る

ああ。聞こえてる?
無二の白百合の歌を
神(あなた)は奪うと言うの?

誰も君を
掬わないと言うなら
僕が全てに逆らう



闇夜に輝く 黒百合は
落ちて行く僕を ただ見つめ
甘美な香りは 蕾に纏い 朽ちて逝くだろう

偽りに沈む 悪魔の血
神の使徒でさえ 闇に抱く
光に溺れた ヒトの剣(つるぎ)は 僕には届かない

白百合だけ
一人残して
君に闇は似合わないよ

消える僕は
全てを隠す
悪魔に堕ち過ぎたことも

ああ。知ってるよ
君が光に愛され
何より咲き続くこと

騎士だなんて
決して君には言えない。
これは僕のエゴだから。


ああ。聞こえてる。
君の祈りの歌声
欠けた天使をも癒す

ああ。唯一の
光溢れる白百合
墜ちた悪魔をも救う

ああ。黒百合は
永久の懺悔の最中に
白百合の傍で綻ぶ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

Mass of Distress  (応募用)

ILU様の「Mass of Distress」に心奪われ書いたものです。

魔女狩りから逃げる二人のお話です。

曲からのイメージで

嘆いたままで終わらずに、戦い、その果てに救いがあっても良いのでは。

と思い、この最後に至ります。

採用の是非にかかわらず、「白百合」視点のものも書いてみたいです。

*補足
最後の「永久」は「とわ」と読んでください。

閲覧数:80

投稿日:2010/05/12 13:25:39

文字数:513文字

カテゴリ:歌詞

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