1A)それは　ある夏のことです
　　きれいな水辺の少女に
　　たゆたうよう　小さな愛し火が灯った

1A')微かなぬくもりはいつか
　　　明々と炎燃やして
　　　生まれたことの意味を　静かに伝えた

1B)初めて知ったこの気持ち
　　誰かを想うと
　　悲しみさえ　空に消し去ってしまう
　　そのこと

1B')月に惹かれた恋ホタル
　　　短い日々でも
　　　限りのある　命を燃やして
　　　輝いた


2A)静かな深い闇夜でも
　　怖いと思うこともなく
　　ひとりきりで　生きてきた筈なのに　今では

2A')傍に誰かいないことが
　　　こんなに辛いと感じる
　　　気がついたの　"孤独"というものに　今更

2B)閉ざされていた固い扉
　　花が開くよう
　　開け放って　優しく手招いたの
　　あなたは

2B')月を愛した恋知らず
　　　子供だった日に
　　　別れを告げ　ひらりひらりと
　　　舞い遊ぶ


(間奏)


3B)淋しさは人がひとりでは
　　生きては行けない
　　ものなのだと　その胸にそっと運び
　　教える

3B')愛はセカイがこんなにも
　　　美しいものと
　　　その瞳を澄み渡らせて
　　　魅せてくれる





(ひらがなver.)

1A)それわあるなつのことです
　　きれいなみずべのしょおじょに
　　たゆたうよお　ちいさないとしびが　ともおた

1A')かすかなぬくもりわいつか
　　　あかあかとほのおもやして
　　　うまれたこと　のいみをしずかにつ　たえた

1B)はじめてしいたこのきもち
　　だれ　かをおもうと
　　かなしみさえ　そらにけしさあてしまう
　　そのこと

1B')つきにひかれたこいほたる
　　　みじ　かいひびでも
　　　かぎりのある　いのちをもやして
　　　か　がやいた


2A)しずかなふかいやみよでも
　　こわいとおもうこともなく
　　ひとりきりで　いきてきたはずなのに　いまでわ

2A')そばにだれかいないことが
　　　こんなにつらいとかんじる
　　　きがついたの　こどくというものに　いまさら

2B)とざされていたかたいとびら
　　はな　がひらくよう
　　あけはなあて　やさしくてまねいたの
　　あなたわ

2B')つきをあいしたこいしらず
　　　こど　もだあたひに
　　　わかれをつげ　ひらりひらりと
　　　ま　いあそぶ


(間奏)


3B)さみしさわひとがひとりでは
　　いき　てはゆけない
　　ものなのだと　そのむねにそおとはこび
　　おしえる

3B')あいわせかいがこんなにも
　　　うつ　くしいものと
　　　そのひとみを　すみわたらせてみせ
　　　てくれる