シュール王国。
城下町の広場に、幾多の民衆が集まっている。
広場からみて北側・・・城の方向に、木で出来た断頭台が見えた。
その前に、数人兵士が取り囲んでおり、断頭台は民衆には指一本触れさせなかった。
民衆は待っている。その時がくるのを。
民衆は望んでいる。一国の主の死を。
何故?・・・・何故なら・・・―
「来たぞ!!あれが悪ノ娘だ!!」
民衆のうちの誰かが声を上げた。
よく見ると、広場の東側から、黒いドレスを身にまとった『少女』が馬車から出てきた。
黒と白の色合いの花の髪飾りが髪にちょこんとのっていた。
髪飾りからたれる紅い飾り紐が、向かい風に揺れている。
一瞬のうちに怒りにわき上がる民衆たち。
しかし、悪ノ娘と呼ばれる彼女は、それを横目で見るだけで、何にも動じなかった。
民衆たちは怒っていた。この娘の暴動に。
民衆たちは恨んでいた。この娘の我侭を。
断頭台に、娘が上る。
彼女に刃が首の真上に迫って、民衆の怒りの眼差しが彼女を見つめている。
しかし、すべての民衆と視線を合わせても、
刃が今にも振り下ろされようとしても、
彼女は、目もくれずその表情を浮かべていた。
「・・・最期に、いいたいことはあるか?」
断頭台の上で、紅い鎧をまとった女が彼女に声をかけた。
彼女はそれを確認し、ちらりと横目でみて、また目の前に視線を合わせた。
・・・よくみると、民衆たちの中に、白いフードをかぶった者がいる。
『彼女』は、それをみると、ふっと微笑んだ。
そして、それと同時に、鐘が鳴り始めた。
彼女の口が徐々に開いていった。
「・・・・あら、おやつの時間だわ―――」
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