揺蕩う笹は 旅する小舟
男猫は探す 不思議な薬
四角い耳を 尖らせたい
皆と同じように 勇ましくと
ざわめく木々は 大嘘つきで
ひとつの道も 見せやしない
「どこへ行くの?」と 野良犬が嗤う
口をつぐんで 進め進め
揺れる星の水面を
月の光追いかけ
小さな棒切れ櫂にして
ふらり浮かんでいきました
黄昏染まる 入り江を抜けて
舟漕ぐ腕は 重さを増した
風が囁く 「帰りましょう」と
甘い言葉で 耳を撫でてく
荒波高く 小舟を揺らし
押し戻そうと 潮が叫んで
耳を伏せても 振り向きはしない
前だけ見据え 進め進め
黒い波間を越えながら
月の光追いかけ
胸の奥に響く声
信じて闇夜を切り裂いた
夜明けの風に 運ばれてきた
不思議な色が 渦巻く小瓶
霧が晴れた 世界の果てで
手にした男猫は 笑っていた
揺れる星の水面を
月の光追いかけ
小さな希望の灯を抱いて
ふらり浮かんでいきました
四角い耳はそのままで
どんな風にも揺れるけど
猫の瞳を輝かす
誰より大きな耳でした
小さな男猫の物語
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