私が心に決めたもの
それは・・・
喪心の部屋から始まった
私の記憶は
水晶体(ガラス)を黒く濁らせて
綺麗なものを虚ろにした
微かに見えたか細い光は
いとも容易く瞳を焦がし
疑心の部屋の中に
私の手を引いていった
与えられたものは
ツクリモノの玩具ばかり
絆なんてないまま
赤い月が射す夜更けに
全身が浸かる
叫び 笑い 嗚咽 喘ぎ
真白な熱が糸を引いて
心は余す欠片もなく
粉々になりかき飛ばされた
奪い去られたのは
小さな蕾だけでなく
保つ正気もないままに
自我は底の更に奥底へ
嘲笑が零れる
狂い続けた頭が
眩暈を起こし 視界を潰し
全ての光が潰えた後
ふいに突きつけられたもの
それは
現実
与えられたものは
ツクリモノの現実ばかり
そんな世界でも
生きていかなきゃいけない
心に決めたものは
生きるための潔さ
希望と諦観を抱え
暁が射す夜明けへ
笑顔が溢れる
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