暁に問う
ざらついた僕の手に微かに残る赤色
錆びた痛みが染みていく
心臓の奥で響く鼓動速くなる
乾いた空気が僕にそっと呟いた
未来はもうこの手から零れ落ちた
悲しみが交差する空、群青の彼方に射つ紅
繋いだはずの温もりはもう消えた
冴えない僕にもどうか教えてよ、ちぎれた心戻す術を
透明な言葉濁らせるのは暁の空
震える僕の手に握り締めた鈍色
深く刻みこんだ傷に意味はない
それならばこのまま抉るだけ
汚れた身体を空に投げ出しても
未来はこの手には戻らないよ
光の結晶が胸を刺す、月明り陰る夜明けの街
君影揺らめいて僕に何を問う?
不感症な僕にも教えてよ、歪んだ音に溶ける術を
記憶曖昧な世界が満ちていく暁の空
何一つ叶わない明日に昇る太陽
きっとそれは身体を流れる血液になる
熱く蕩けた僕の空、幾つもの感情が交差する
痺れた心にまだ僕は何を問う?
崩れそうな僕にも教えてよ、この世界を生きていく意味を
諸行無常の彼誰時散る暁の空
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