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夏風邪と四畳半

時間が止まってくれたら
子供のままでいられたら
いつまでも夢ばかり見続けられたろう
こんな湿気ばかりの言葉ですら
誰かの温もりだと勘違いできる
今は遠い昔のこと

夏風が過ぎ去って蒸し暑い季節
引きこもった心の中
外でうるさいセミ達に
「負けてやるもんか」ってね

あぁ、泣いて、笑って、吐き出したら
パッと、いつのまに忘れていた
部屋の鍵の在り処とか、君といた実感とか
四畳半の隅っこで、眠気でやられては歌ってる
明日から1人っきり
――って、いったいどうすればいいのだっけ


「何を食べても味がしないなぁ」
腹を埋めては愚痴をする
いつからかこの味が関係の写しだ
退屈な日々なら変わらないし
いつのまにか指輪の跡も消えないし
一晩だけ泣こうと決めた

夏風邪はぶり返し、ふらふらな意識
君の声を幻覚する
一度聞いたことばかり、を繰り返す亡霊

もう、気味が悪い! 君のせいなんだ!
この夏がずっと嫌いなのも
頭ン中ほじくり返して、後悔しかないことも
四畳半の隅っこで、日々を騙し騙し歌ってる
明日なら大丈夫
――と、そう信じてないとおかしくなりそう

泣いて、笑って、吐き出しても
ふっと振り返れば思い出した
明日の予定も、それがないことも
大人になれない思い出も
四畳半は空っぽでセミの鳴き声だけ、がなってる
夏の風が頬をつねる
ずっと手をつないだみたいに頬が濡れた

咳をしても今は2人
風が止まる
それで1人

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投稿日:2021/10/28 23:59:15

長さ:03:47

ファイルサイズ:8.7MB

カテゴリ:ボカロ楽曲

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