眠れそうにない夜は月の陰にこぼす
震える声が世界に僕ひとりみたい

変わり映えのない日々に心の傷ひとつ
消せないロウソクの火に背を向けて
何か愛してた頃を思い出して焦がれる
人並みの幸せってどこ?

僕にとって大切なんて何もないと言えるほど
開き直る術も無くて

息を殺して泣いても日々は変わっていないようで
ちぐはぐに覚えてきたこの生き方で
どこに向かっているんだろう
何を探しているんだろう
ずっと繰り返した「大丈夫」も聞き飽きてしまうよ

笑顔の裏に秘めた昨日までの気鬱は
忘れたふりがなぜか常識で
殺伐とした世界を見下してみるけど
首を絞められてたのはなぜ?

こんな今日は愛せないと振り返った夜の末
何か変わるはずもなくて

僕が抱えている不安も折れてしまいそうな気持ちも
いつの日か忘れてしまうほどのものなら
何のために泣いてんだろう
こんな意味のない葛藤に
きっと正しさを求めても
傷は癒えないんだろう

いつか見た理想像は幼い夢と忘れたふりも上手くなったな
それでもと溜まった毒はまだ体の中彷徨うけど

落ちていくだけの幸福と満ちていくだけの絶望の
「どちらがいい?」なんてもうそんなの分からないけど
逃げ出せやしない現状も吐き出せやしない感情も
ぎゅっと抱きしめた僕はまだ

何を探して

何も探していないんだって
今あるものがすべてだって
知らぬ間に過ぎ去った日々の中のひとつも
無理に愛せはしなくたって
何か意味はあるはずだって
そっと目を閉じたこの夜に
月が今落ちてく

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月夜陰り

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投稿日:2019/07/06 09:24:46

文字数:646文字

カテゴリ:歌詞

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