ノクチルカ

眠りから覚ました 変わらない街並みに
馳せる思いの行き着く先はないのさ
見慣れている雑踏に 少し嫌気が刺して
僕が口に出した その呼吸は
声と 音を 震わせているようだ

目眩くは原風景 あの日々思い出して
少しだけ時間を忘れてしまいそうだから
空を仰いで 明日の向こう手を伸ばして
夢の輪郭ばかり描きとっていたんだ

溢れ出した言葉に宿る 本当の意味を知ろうとして
胸に咲いた翳りの中を僕ら 彷徨っているみたいだ
唄うようなあなたの声が どこからか聞こえてくるような
そんな日々がどこかにあるんだって
わかる気がしていたんだ

心に埋め込んでいた 砂時計は脈を打って
降り積もる時間を抱きしめていた
愛を唄って 誰かに振りかざしてしまわぬように
期待を切り放した 邪魔なプライドはいらなかった

思い出を漁る 心の隅に瞬く
夜の幻に見紛うのは
あなたの気配に 見えたから
忘れることが 苦しくなった

弾け出した言葉を綴る やるせないことを消したかった
逸るような気持ちが伝う 眠れない夜を抱いた
目を塞いで瞼の裏に 映された青に見惚れたんだ
そんな日々がどこにもないんだって
信じてみたかったんだ

忘れたくて 叶わなくて 大人になってしまって
描いていた夢の輪郭は彼方に消えて行くんだ
思い出して傷つくならば そんなもの海に捨ててしまえよ
声と 音が 夜空を照らしていく 

溢れ出した言葉に纏う 意味なんて知らなくてもいいや
霞んでいた君の輪郭が 明ける空に溶けていった
目を塞いでなぞる景色も 思い出せないなら十分だ
そんな歌を口ずさめる僕は
夜の幻なんだ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ノクチルカ 

ノクチルカの歌詞になります!

閲覧数:93

投稿日:2020/07/01 19:31:32

文字数:690文字

カテゴリ:歌詞

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