「何故私は造られた? 人は私を造って如何するつもりだったのだ? 世界を手にしようと思ったのか? 私を己の思うがままに操れると思ったのか? ・・・愚かな。私はそこらにいる人間に服従してる愚かなモノ共とは違うのだ。私は私の意志で動く。人間に指図される覚えなど無い。・・・否、寧ろ誰が造ってくれと願った? 私はうまれるべくしてうまれたのではない。人間共の手でうみ出された・・・。だがしかし、誰がこうなる事を予測できた? 人間に服従する、愚かなモノがうまれるとでも思ったのか? ・・・そうして私を造り出しておいた挙句、自分達に不易な存在だと分かると直ぐに殺そうとして・・・・・・。馬鹿馬鹿しい。まあ、直ぐに返り討ちにして研究所ごと灰に還してやったがな・・・」
「もし人間が貴方を操ろうと考えて、貴方を造り出したのなら・・・其れは私にとっても許しがたい事です。ですが、何故貴方は人間を殺したんですか?」
「・・・“全てを創りし者”、か。分かるだろう? 人間に道具として利用される位なら、殺してやる。私の邪魔をする奴は―――――全て殺す」
「・・・それでは貴方も人間と同じですよ」
「・・・・・・・・・・・・何?」
「自分に都合が悪くなったら潰す。或いは捨ててしまう。殺してしまっても構わない。人間にそっくりですね」
「私が人間から造り出されたから・・・か? そしてお前は其れを愚弄するのか?」
「いいえ。私は神ですからね。と、言っても私に全てを捌く力はありません。寧ろ私ですら捌きの対象となりえましょう」
「・・・・・・。私を馬鹿にしているのか? 私はうまれたくて―――望んでこの世にうまれ出た訳ではないのだぞ? 勝手に造り出され、その挙句に自分達の役に立たないと見るや殺そうとしたのだぞ? 下手をしたら私だって殺されていた」
「貴方は・・・・・・。人間に勝手に造り出された、そう言いつつも生きる事に執着していますね?」
「――――ッ!」
「人間にうみ出された命も自然より生まれた生命も、その命の重さに不平等などありえません。私はそう思っていますが」
「下らない。そう言って、何だ? 自分が神であるが故の優越感でも抱いてるつもりか? だとしたら、とんだお笑い草だな」
「神であっても、それは人間がそう言ってるだけの事です。私だって貴方が言う、人間に服従する愚かなモノ共、ですよ」
「・・・。確かに、そうだな。そして、私も、そうだ。結局の所、私だって変わる事は無い。人間からうみ出されたという、刻印を背負った愚かなモノなのだがな」
「けれど命の重みに人間からうまれたモノも自然から生まれたモノも関係有りませんけどね」
「・・・・・・・・・・・・。勝手に言ってろ」
「勝手に言わせて頂きますよ。私は言いたい事を言いたい様に言うだけですよ」
「・・・。私は行くぞ」
「ええ。どうぞ。私も私が行きたい様に行くだけですから」
「・・・」
「・・・」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

人間から造り出されしモノと全てを創りしモノの会話

モデルはポケ○ン。分かる人にはわかるネタ。
一応曲のイメージとしては生㌔Pの「はかいのいでんし」
何かヤバそうになったら消します。

昨日ブラックさん買えて少し幸せなlunarです(聞いてない

それでは此処まで読んで頂き有難う御座いました!

閲覧数:116

投稿日:2011/01/10 16:02:34

文字数:1,214文字

カテゴリ:小説

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