冷たいのは手、離されたから
１人で歩くのは心細すぎて
君の名を呼んで紛らわすくらい

どれだけ叫んだら　君に伝わるだろう
この声が枯れたときでも
あぁ…聞こえていますか…？

下弦の月踊らされる　人魚姫の声は無く
ただその足で歩くしか統べはない
泡飛沫に隠される　あの人は姿も無く
いつまでも想い続け　出逢えるまで

凍るのは心、放されたから
ただ周りは皆、裏切り者と呼んだ
君を愛しただけなのに

どれだけ叫んでも　君に伝わらない
声はとうに亡くしていたんだ
あぁ…どうしたらいいの…？

新緑の地に放された　人魚姫の恋は枯れ
ただ一人でさ迷っても報われない
群青の海に戻りたい　彼女の涙は波に落ちる
いつしか続いた想いは　銀の剣に変わる


何度　海が色を変えても　未だ彼に出逢えない
銀の剣は　誰のために…？


銀瑠璃は白い肌を裂く　人魚姫の夜が逝く
「あぁ、これで君に逢えるかしら…」
深紅の華が海に咲く　彼女の身は泡飛沫
続いた想いは…

下弦の月踊らされる　人魚姫の声は無く
ただその足で歩くしか統べはない
泡飛沫に隠される　あの人は姿も無く
いつまでも想い続け　出逢えるまで

生まれ変わったら、出逢いましょう…？