………先日、アマネからの贈呈品と、ルカの帰還を祝う宴が催されました。

中をいちいち記しておくと長くなるので割愛。

ただ、一切記さないのもアレなので、一部の会話を記しておくとします。その会話に対してのツッコミも少しずつ……。











その1
「ようやっと、ロヴェラとラエラにも子供が出来たな。」
「結構、待ってたわよね、あの二人。私も手伝って構わないわよね?」
「向こうも、言い寄ってくるだろうな。」
「ねね、私、産まれてくるのが男の子か女の子なのか、気になるな。」


………私はもう知ってるけれども。









その2
「あら、あの髪色と髪型………『グラノエラ』じゃあ有名な子じゃない?」
「…の、様だな……よし、今宵の演奏隊に招き、彼女の歌を加えてもらうとしよう。」
「でもまぁ……良く良く見ると色々な所に招待状送ったのを見て取れるわね。」
「まぁな。とりあえず、招待状は手当たり次第だからな」
「あとよくも悪くも、周りも暇、て事よね。昨日の今日で招待に応じれる、って事は。」
「良いではないか、暇である…平和であるのは。」

……一応、私もグラノエラ出なんだけどね。皆には言ってないけど。





その3
「………いつも思うんだけど、ルカ様って随分と若いわよね。」
「そうそう。ロヴェラ様が先代からこの国を継いで、ラエラ様、ルベル様が改めてこの国を再興、拡げた時からずっと一緒にいるみたいなんだけど。」
「そのお三方々と同じ歳よー、なんて信じられないわよね。」

………そんなん言われたって…魔女だし。歳の取り方くらい遅くなるわね。
ここに落ち着く前は、色んな所で随分と有名になる位色々やってたし。








その4
「閣下、やはりこの国は獲るに値しませんよ………」

………あぁ、やっぱコイツ、『あの国』の刺客だったか。




……………


とまぁ、こんな感じの話が、わいのわいのしてる中にありました。

最後のだけは、会場外だったけども。

え、ツッコミの入れかたと、ナレーターでの喋り方が違う?
まぁ気にしない気にしない。



そして、最後の誰かのセリフが不穏な空気を出したものの、全体的には皆が皆、きっちり楽しんで宴が終わりました。

国王夫妻の懐妊の報には、会場内全てが祝った様にみえます。

そしてアマネの鏡を紹介した際、やはりと言うか、先日のメイラの様に不信感…と言うか何かを感じた様な反応を見せた参加者がぼちぼち。
その反応を見せたのは、だいたいが緑系や桜系の髪色をした者が大半でした。私も、その一人。乗った訳じゃあないけど。

けれどもそれを知ってか知らずか、ラエラは紹介を続けていました。


………そして、今後のある程度についてを、ロヴェラと共に発表しながらの終了となりました。





…………………




そして、その夜。


「……あまりにも、何もなく終わったわね………」


私は一人、自室に籠って調べものをしていた。


「アマネが持ってきた、って事はセイランの鏡よね……」

誰にでもなく、そう呟いてみる。
私自身、宴会中何かあるだろう、と思ってたけど、実際何もなかった訳で。


「…………困った時は、アレ、かしらね。気は進まないけど。」


そう思った私は、戻ってきたばかりだけども。
改めて出かける用意をすることにしたわ。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

数多の悲劇、一つの奇跡~とある観測者のタイザイ記第一幕ノ伍~

気になったものは…仕方ないわよね。

……………………

随分と久しぶりの投稿です。
期待してる人が居てくれてたら幸いです。

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投稿日:2015/04/02 08:06:32

文字数:1,409文字

カテゴリ:小説

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