吐き出した 白い煙
きっともう街路に染み込んだ
慣れない 何者でもない
夜のしじまに溺れていく
繰り返す浅い夜は
偽物を見透かすようで
浅葱色 浮かぶ海月
ハリボテの銃口を向けた
トクトク 波打つ脈拍 捨て去った
そうだ雨の夜だった
星が崩れ出す 温度で溶かして
淘汰、海月、弧に成った
悲しみも忘れてしまったんだ
吐き出した 黒い海月
知らん振りの大気に溶け込んだ
目に染みる やけに痛い
痛い痛い痛い
剥がれ落ちる 褪せた写真
今にも泣き出しそうな
指に纏う 熱い煙
紙切れを茶色く焦がして
トクトク 波打つ脈拍 切り取った
ドクドク 巡り巡り廻る
毒 吸い込んだ
どうか雨の夜に鳴った
月が満ち欠けた 温度で溶かして
そうかあれは故意だった
愛しみも忘れてしまっていた
目下 麻痺の様だった
独白 月の下でトドメを刺して
そうだこれが夜だった
今更溢れ出していくんだね
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