初夏の風吹き抜ける 遠くの方へ
僕の苦しみ全て 奪っておくれよと
分かってるんだ だけどもう
愛していた貴方は
もうここには居ないんだって

木陰に潜んでた セミの声
二人を馬鹿にしてた奴らのようだねと
「そんなの関係無いでしょ」と貴方の声
透き通っていたけどとても強かった

忘れられない 貴方の声は
いつまでも響いている
幸福を得た副作用のようだ

分からない どうすればいい
祈りを捧げ続けた
自分自身の苦しみの為に

だけど本当に これで良いのかなんてさ
良くない事くらい分かっているんだよ
だけど分からないんだよと
答えが来るのを待ち続けていたんだ

こんな僕の姿を貴方が見たら
どんな表情でなんて言うんだろうな
電池の切れた時計は止まったまま
啜り泣く声だけが部屋中響いた

向夏の暑さ増す 蒸し風呂の様で
手向けた花もダメになった 僕のようだねと
「今年の夏は海に行きたいね」
透き通る貴方の声 脳内で響いた

忘れたくない 忘れるわけない
貴方の言葉全てさ
僕の中でずっと生きているよ

分からない このままじゃダメだ
祈りを捧げる前に
自分で答えを探しに行こうと決めた

こんな僕の姿を貴方が見たら
辛そうな顔をするのは分かっていたんだ
電池の切れた時計は止まったまま
壊れた訳じゃないと気づいたんだ

居ないはずの貴方の幻を見た
「私の分まで強く生き続けて」と
けどこの幻想は皮肉なもので
もう居ない貴方に現実を見せられた

変える事出来ない過去に縋り付いて
ウダウダ落ち込むのは終わりにしようと
透き通る貴方にも言われたし
もう少しだけ強く生きてみるよ

今の僕の姿を貴方が見たら
どんな表情でなんて言うんだろうな
止まったままだった時計は動き出した
これから永遠に時間を刻み続けていく

今年の夏はもう終わりそうだ
貴方の分までこれからも生きていくよ
だから今日も 精一杯
祈りを捧げたんだ
貴方が幸せに眠れますようにと