初めての哀しみは、記憶には残らず
ただ痛みだけがじんわりと響く
深い闇の底に、立ち止まったままで
光などいらないと俯いて頬濡らす
これから失うであろう全てのモノに
思い出も涙もいらない
憂鬱の大地に倒れこんで
私の心ごと、吸い込まれて…
儚く崩れてしまえばいい
欠片すら残らなくてもいい
雨雲がこの身を襲っても
この世界が望んだことならば…
突き刺す痛みは、身体に焦げ付いて
ただ深紅だけが現実を知る
遠い夢の先に、怯えきったままで
動けなくなったとしても涙は枯れず
この先訪れるであろう全ての意味に
拒絶も理解もいらない
惜別の思いに恋い焦がれて
私の記憶ごと、奪い去って…
静かに壊れてしまえばいい
音さえ残らなくてもいい
深い夜が光を無くしても
この私が望んだことならば…
ひとりだけの孤独に
馴れてしまいそうになるのは
きっと幸せなことだろう…
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