黄昏電車

かたたん、とん、‥　
電車の音に
かたたん、とん、‥　
金色　融けた　夕陽
海に　沈んでゆくわ
窓の外　‥
なんて綺麗　

　（　間　奏　）

ひとりだけの
ちいさな旅は
中途半端
すこしだるい

さっき投げた言葉を
少し悔やむわ
傷はどちらが
たくさん抱えたのか

空っぽの箱のような
電車に揺られながら
黄昏色に染まった
ビー玉みたい
硬く冷えた心を
持て余すしかないわ
そんな私を乗せて
電車は走る

　（　間　奏　）

tone　
乾いた音で
遠ざかってく
tone
ついさっきの
あなたから

ためらわず進む
時間の電車に乗り
振り向く心おいて
何処かへ走る
茜に染まる雲間
とろり熔けた金色
窓のこちらモノトーン
空っぽ　こんなに

かたりと揺れる
頼りない箱
何処にゆけばいい
転がるビー玉

　　* * *

かたたん、とん、‥　
でんしゃのおとに
かたたん、とん、‥　
きんいろとけた
ゆうひ　うみに
しずんでゆくわ
まどのそと　‥
なんてきれい　

　（　間　奏　）

ひとりだけの
ちいさなたびは
ちゅうとはんぱ
すこしだるい

さっきなげたことばを
すこしくやむわ
きずはどちらが
たくさんかかえたのか

からっぽのはこのような
でんしゃにゆられながら
たそがれいろにそまった
びーだまみたい
かたくひえたこころを
もてあますしかないわ
そんなわたしをのせて
でんしゃははしる

　（　間　奏　）

tone　
かわいたおとで
とおざかってく
tone
ついさっきの
あなたから

ためらわずすすむ
じかんのでんしゃにのり
ふりむくこころおいて
どこかへはしる
あかねにそまるくもま
ゆらりとけたきんいろ
まどのこちらものとーん
からっぽこんなに

かたりとゆれる
たよりないはこ
どこにゆけばいい
ころがるびーだま