黎明が目に染みる

キジバトたち騒ぎだす

身を震わせ伸びをして 顔を洗い目を覚ます
履き古しの午前五時

雑踏が朝露を 呑み込んでかき混ぜた
行き過ぎるそら寒さよ
人波に飲み込まれて 消えてしまいそうなんて
思ううちに陽は落ちた

ベッドの上 数えるの 愛しいあなたの名前を
1からちょうど100まで そしたら今夜も逢えるの
春めく薫りの国で 草食むあなたを見てるの
何気なく呼びかけて あなたは答えるの

シープシープ! あなたが好きなの 夢見てあなたに夢中なの
シープシープ! 花咲く野原を あなたと共に駆け巡るの
シープシープ! もこもこ枕で 夢の中でも眠れるの
シープシープ そうしてあなたは 朝にはまた そっと消えてしまうの


12月の雪風が 日々私を削るようで
巡りゆく時計の針に 昔ほど意味はなくて
理不尽な出来事や 寄る辺の無い寂しさを
噛み潰せば夜になる

夢の中のあなたは 今日も白くてふわふわで
だけども どうしてかしら 何故だか悲しくなるの
冷たい朝を思えば ここはあまりに優しくて
留めておいた気持ちが 溢れてしまうの

シープシープ! あなたが好きなの それ以外何もいらないの
シープシープ! 離れたくないの 二度と目覚めなくたっていいの
シープシープ! 明日のご飯も 仕事ももうどうだっていいの
シープシープ あなたさえいれば


…分かってはいるけどね 少し疲れただけよ
空想のあなたを 困らせたって仕方ない
運命の糸だとか 形のない何かを 
信じていても しょうがないよね


シープシープ 常春の熱にいよいよ世界は浮かされる
いい加減 冬毛の羊に君の愛は少し 重いってものさ


…だからさ
少しだけ返すよ


シープシープ 目覚めた私はウールの飛沫に包まれた
白く染まる 世界の向こうに あなたが居たような気がして
ようやく 視界が晴れると やっぱりそこには誰もいなくて
…掃除は誰がするの?


「例え話に意味はないか」

「何を思って生きたかだろう」

「誰かを想い生きるあなたを」

「きっと誰にも消せやしない」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

[シープシープ] 歌詞

閲覧数:593

投稿日:2019/04/01 06:21:16

文字数:880文字

カテゴリ:歌詞

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