実は私・・・熊本県民なんです!
知ってる方も結構いらっしゃいますよね(笑)
そして、そう、熊本地震を経験しました。
震源地はまだまだ復興には遠いですが、中心地はだいぶん日常が戻りつつあります。
私の家もようやくひと段落ついたので、ちょっと体験記でも書いておこうかと思い筆を取る、ならぬキーボードを叩くことにしました。



ご存じの方も多いかもしれませんが、今回の熊本地震、2度の大きな揺れに襲われました。

最初は4月14日にあった地震。

震源地の益城町はマグニチュード6.3で酷かったですが、私の住んでいる熊本市中央区は震度5強ほどだったのではないでしょうか、そんなに酷くありませんでした。

食器がそこそこ割れた程度で「あ~あ、大事な陶磁器が・・・」という程度でした。

そして報道では「本震以上の大きな揺れは余震では来ない」という内容を繰り返し言っていたので、多くの熊本県民が「あれ以上のが来ないのであればそう心配することはない」と思って安心していたのです。

それが大きな間違いでした。

そして迎えた4月16日の2度目の地震。

午前1時25分。

私は寝ていたのですが、凄まじい縦揺れと同時に部屋の壁に飾ってあった古い大きな掛け軸が寝ている布団の上に吹っ飛んできて目が覚めました。

縦揺れが収まった直後に今度は凄まじい横揺れ。

天井から下がった電灯が激しく揺れて傘が斜めにズリ落ち、本棚がガタガタ揺れて今にも倒れそう。

一瞬、本棚を押さえるか迷いましたが、万が一押さえきれなかったら相当な重量があるので押し潰されて自分の体がタダでは済まないと思い断念。

仕方なく布団の上で座って様子を見ていたところ、とりあえずは揺れが収まりました。

電気をつけてみようとしたところ停電。

幸い枕元に懐中電灯を置いていたので、つけてみたところ、部屋中凄まじい埃だらけ。

水の音がするのでトイレを開けてみるとトイレの中が水浸し。

地震の揺れで便器の水が全部外に投げ出されたようです(排水管が壊れたのかと当初思いましたが、後日調べたところ異常がなかったです)

パジャマを着ていたので、とりあえず携帯と着替えを用意しているとまた大きな揺れが来たので慌てて外に出て家のすぐ裏にある公園に避難しました。

いやぁ・・・巨大地震があった後って、本当にカオスですね。

至るところ排水管が壊されたせいで、映画の街の破壊シーンみたいに水の「ブシャーーー」って音が至るところから聴こえるんですよ。(水の音の原因は電気温水器の配管が壊れたものが大半だったようです)

その後も1時間ほど大小の余震が続いたのですが、その間、気のせいでなければ地鳴りがするんですよ。

その音が映画やゲームに登場するドラゴンの唸りのような音がするんです。

ほら、ドラゴンが唸ると地響きがする演出あるでしょ?

まさにあんな感じ。

大きな余震があるたびに公園に避難している人たちから悲鳴があがりました。

さて、「地震で避難する時にはブレーカーを落としましょう」って言いますよね。

ハッキリ言って、大きな地震が起こった時にはブレーカー落とすなんてできないですよ。

まず、下手に家に戻ってまた大きな揺れがきて家が崩壊したら巻き込まれる心配があるので家に戻れない。

そして停電しているので、懐中電灯で室内に入らなくてはならない上に、だいたいのご家庭が踏み台がないと手が届かない位置にある。

さらには家中の物が倒れていて、ブレーカーのあるところまで近づくことすらできない。

そんなわけで、避難してきた人でブレーカーを落としてから避難した人は私が聞いた範囲では誰ひとりいませんでした。

地震後、20分ほどすると電気が復旧。

各家庭に電気が一斉についたのですが、電気による火災が怖くても家には近づけません。

公園に避難したはよいものの、4月とはいえ、夜になると気温がぐっと下がって寒くなります。

このまま公園で一睡もせずに夜を明かすのは辛いな・・・。

安否確認も兼ねて実家に電話してみると、実家は物が倒れた以外はそんなに被害がないようで、両親はまだ家の中にいるとのこと。

だったら実家に避難しようと思いました。

できることならば車で移動して避難したいと思い、家の駐車場に行ってみると多くの家の外壁が倒壊していて、車を出すことができない状態。

ただ幸い片方の道だけがなんとか車1台通れるだけの隙間があるようなので、車を出して脱出しました。

車に乗ってまず感じたのがエアコンの異臭。

地震のある直前までは全く臭わなかったのに、なぜかすごく嫌な臭いがするんです。

(後日車屋さんに持っていったところ、「原因はわからないが、地震で車が揺さぶられた時にエアコン内についたカビや埃がふるい落とされたからかもしれない」ということでした)

ゆっくりと車を走らせていると、道路に避難している人が多数。

そしてガラスの割れたビル、地面に散らばったガラスやタイルの破片、一階の部分の片側だけが潰れて斜めに傾いた建物など、修羅場でした。

車で避難している人もそこそこいたみたいで、まばらにゆっくりと走る車が印象的な夜でした。

今回腹立たしかったのは最初の地震の直後「本震以上の揺れは来ない」ばかりを繰り返した報道ですね。

いざ2回目が起こったら「最初のは前震でした。今度が本震ね。てへぺろ☆」とかマジでふざけんなよ、ですよ。

より大きな地震が来るかどうかわからないならば、わからないと最初からハッキリ言えばいいんですよ。

もしも最初の地震の時に「もしかするとより大きな地震が来る可能性がある」と言っておけば救えた命だってあったと思われるのに、「これ以上はない」ばかりを繰り返し報道しつづけたがために人災が加わったことも今回の熊本地震の特徴だと私は思います。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

熊本地震を経験して

熊本地震を経験したので、簡単な体験記です。

閲覧数:674

投稿日:2016/06/23 20:09:51

文字数:2,471文字

カテゴリ:その他

  • コメント2

  • 関連動画0

  • Naoya1995

    Naoya1995

    ご意見・ご感想

    みわみみさんのコラムが好きでもっと書いてほしいなと思います。

    あとみわみみさんのタイトルセンスや感性を考えると、作詞できないはずがないと思うんですけどね、むしろ作詞をしたら、ものすごい歌詞ができそうな気がしますけどね。

    熊本、大分の地震はほんとに被害が大きく、大分は私の故郷でもありますので、こういう災害はほんと起こってほしくないですね。
    九州北部豪雨も起こりましたし、最近九州は災害被害が多いですね。

    2018/03/20 15:36:01

    • みわみみ

      みわみみ

      Naoya1995さん、こんにちわ♪
      お返事が遅くなりまして失礼致しました。
      いつもコメント、感想をありがとうございます!

      私のつたないコラムが好きとのお言葉、嬉しいです(笑)
      一時期ちょこちょこと書いていたのですが、「あまり皆、読まないかな???」と勝手に思ってやめてしまいました。
      おだてには乗りやすい体質(笑)なので、ご希望でしたらまた書こうかと思います。
      必ず書けるとはお約束まではできませんが、リクエストがあればおっしゃって頂ければ書こうと思います。
      気分さえ乗っていれば基本的に文章書くのは好きで、昔はmixiでほぼ毎日長文コラム日記を書いていたものです。

      作詞は根本的なことから全くわからないんですよ。
      どう文字数合わせればいいのかすらわからないですし、昔なんとなくやってみたことはあるのですが、気が付くと物語のような流れを作ってしまって「なんか違う・・・」となりました(笑)

      大分が故郷であられるのですね♪
      大分県は私も好きでちょくちょくドライブに行きます。
      別府と日出町が特に好きです。
      冬の間は路面凍結が怖くて行けませんでしたが、そろそろまた大分に行ける季節になってきました。

      最近は本当に九州は自然災害が多いですね。
      阿蘇山も火口見学が解禁になったかと思ったら3日後にはまた入山禁止になりました。
      火口見学はともかく、また大きな地震が来ることだけはやめて欲しいです。。。

      2018/03/26 11:51:23

  • lucky rabbit

    lucky rabbit

    ご意見・ご感想

    スリルが良い!
    I've heard a more popular rumor.
    It is said that animal will be a strange response before the earthquake.

    2016/06/25 11:56:33

    • みわみみ

      みわみみ

      Thank you for reading!
      I also heard the rumor,too.
      It is said wild cats escape from city before earthquake.

      2016/06/29 15:51:34

ブクマつながり

もっと見る

クリップボードにコピーしました