遥か昔
ある忙しい神が興味を示し、
お付きの天使に「地上とは一体どんな所なのか」と聞いた

お付きの天使は、神が交流する中で唯一地上を知る存在
天使は言う
「地上とは、忙しさも苦しさもない、こことは比べ物にならない程の楽園です」
語るお付きの天使の言葉に目を輝かせた。
神は途端に手がけたものを投げだして、
意気揚々と地上に向かう。

神がいなくなり、手がけたものは中途半端のまま。
軽はずみに発言し、天使は他の天使達に罵倒される、
他のものは神を呼び戻そうとしたが
お付きの天使はそれを遮り、
隠し持っていた剣を抜き出した。

神は地上でリアルを見た
荒廃した土地
知らない空気
畏怖すら起きる生き物達

聞いていた上辺に
楽園とは程遠い姿に愕然とした

それでも生きる人を見た神は羨望した
手を取り合い生きる人々に
神は

神は、人になりたいと思った


並大抵ではない天使は、
紅にまみれ 目を眇めて笑う。
背後には壊れたイスや捻じ曲がったトケイ
そして散らばったニンギョウ

居場所を捨てた天使は走って走って
立ちはだかる扉をこじ開け

方翼を失って尚、地上に向かう。
歌いながら、地上に向かう。


堕天使が始まった。

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天使のレクイエム

堕天使って割と簡単に生まれる気がするなと思って、思い浮かんだ話です。

閲覧数:98

投稿日:2011/01/30 03:00:11

文字数:514文字

カテゴリ:小説

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