『狭霧と尸』

歪む森の夜が明ける
未だ眠る君はかつて
国のために死して
今は忘れられた騎士

開かぬ瞳
消えた鼓動
腐り落ちることを拒む
花に罪はあるかないか
知らぬ存ぜぬ

誰しもが君を
忘れたとしても
僕はここにいる

ともに生きる明日が
決して叶うことのない夢であれば
僕は
君とともに
死んでいよう
嘘に満ちて時を止めた
この森で


僕と君
二人で
眠る家

訪れた
予期せぬ
迷い人は

「可哀想に」と
君のではなくて
僕の手に触れた

彼は僕に
種を残し消えた
「生きる意味を未だ君は知らない」

太陽のもと
連れ出せば
君は朽ちていく

彼は君の若き姿
記憶の底、遠い誓い
「別れ惜しむことはない」と

光浴びて動く時計
死せる君の瞳開き
軽く笑い
「ごめん、またな」
琥珀色に染まる庭で
針は前へ進む
「さらば、君よ」

君とともに埋めた種が(天を仰ぎ)
芽吹いた(その日を) 生きれば(僕は)
再び 君に会える?

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狭霧と尸

遠道さんとのコラボ用。
迷った挙句、いちばん妙なタイトルに決めました(`・ω・´)読み方は、「さぎりとしかばね」。あえて、屍じゃなくて、死の字の入らない尸の字をチョイス。

閲覧数:387

投稿日:2017/05/24 19:45:05

文字数:417文字

カテゴリ:歌詞

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