ジャケット

遠い空から落っこちた
雨粒が律を刻むように
今日に総てを置いて征こうか
嘘で象った過去だから

心の奥に仕舞い込んだ
僕らしさが見つからないように
そっと階(きざはし)を降りてみようか
世界から踏み外さないように

書き記した言葉と常々連れ添って
息継ぎもせずに記憶を泳ぐのだ
隠れた僕を連れて征って
其の水面で意味を掬い上げて
聲を、聲を嗄らすようだ

綺羅めいた彗星の訪いに
嗚呼、朧火と揺らぐのでしょう
正しい悲しみが終わる前に
言の葉を落として歩こうか

DellaVerita
偽りの花々が舞って轟に歌うのでしょう
柏手は散々(バラバラ)に消え去って
明日の僕も笑えるように
 
春は一匙の涙に花を散らす
忘れ去って征く憧憬が愛しいのだ
此の三六五日の終幕も明日の朝に
靄(もや)と成って仕舞うようだ
可笑しいよな

有刺鉄線、屋上の
一盛りが意味を持たないように
徒然の儘に生きていたのだ
贋作みたいな人生だ

矍鑠(かくしゃく)の烏滸(おこ)が嘯いた
「明るく健やかに生きなさい」と
どうも僕には合わないようだ
笑顔が酷く苦しいから

教室の静けさが逃避すら寫すのだ
此の聲も其の中に閉じ込めて仕舞えと願った

眩(くるめ)いた放課後の寂寞を
どうか何時迄も忘れないで
綰(たが)ねた空々な言葉達よ
また迷子に成る事としようか

抗った儘だった僕達の
嗚呼、思い出も既に欠いて
贖(あがな)う意味など知らない癖に
罪だけを残して歩くのでしょう?

休し疎らまた果敢なかった
高張った花々が去った儘だから
なんて奇麗な終わりでしょう
僕の居ない所で笑っておくれよ

夙(つと)に黒に暗むは
総て偽物の記憶と成るだろう
託言(かごと)がましい歌が
今も響くのだ
消えないように

美しく耀う花々が舞って
其の儘、伽藍と成って
今迄とこれからの隙間から
眺めた瞬きを忘れないで

呟いて仕舞った悲しみが
嗚呼、止め処なく溢れ出して
過ごした幾日の積層が
大切だと胸を張れるように

啄(ついば)んだ夕景の太陽を割って
訪れた夜に泣いて
正しい、正しいと言い聞かせて
間違えた事を忘れるんだ

去った日々の稚さよ
待って、僕を一人にしないで
拙い言問(こととい)を続けるのだ
遥か、遥か先の其の日迄

疾うに何処かに落っこちた
顰蹙(うんざり)する雨を探す道理
涙に満ちた別れの言葉も
笑顔の裏に隠したんだ

00:00 / 02:26

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
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メリア/鏡音レン off vocal

メリア/鏡音レン のoff vocalです。

閲覧数:398

投稿日:2022/03/18 17:32:20

長さ:02:26

ファイルサイズ:2.2MB

カテゴリ:カラオケ/インスト

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